メーカー別 繊維ニュース

この人に聞く/サウス・パシフィック・ビスコース 販売・マーケティング担当/ゲルハルト・ダニンガー氏

2010年03月08日(Mon曜日) 午前10時55分

第4生産系列でテスト生産開始/高速紡糸用わた需要も旺盛

 【ジャカルタ=安藤晃】 レンチンググループのインドネシア法人、サウス・パシフィック・ビスコースは、ビスコースわたの増設を進めている。高速紡糸に適するわたとしての需要も増しており、業績は好調だ。販売・マーケティング担当のゲルハルト・ダニンガー・ディレクターに、同社ジャカルタオフィスで現況と今後の展望を聞いた。

――生産規模の拡大は順調か。

 当社は、1億5000万ドルを投資してビスコースわた生産の第4系列を作った。これはレンチンググループのここ数年の設備増強のなかでも、もっとも大規模なものだ。この計画は1年半かけて完成する。年産6万トンが付加され計22万トンの能力となる。2010年時点では21万トンだ。オーストリア本社工場が25万5000トンだから、これに次ぐ規模になる。当社の年商はあと数年で4億ドルを突破するだろう。

――もう動き出したのか。

 設備は設置され、今年1月からテスト生産を開始している。4月以降には通常生産に入れるだろう。インドネシア国内客がまず重要だが、アジア各国に向けても販売を拡大していく。衣料用途と不織布用途の両方が期待できる。さらにデボトルネッキング(生産系列の不都合を改良することによる実質的増産)を今年中に行うことにより、年産1万8000トン分が拡大できるので、2011年末までには合計23万8000トンの生産能力を持つことになるだろう。

――高速紡糸用途での需要はどうか。

 村田機械のボルテックス精紡機(MVS)は、今後世界の主流になっていくだろう。当社の生産するビスコースわたは、この種の機械に適しており、各国で使われている。わたの強度の均一性が求められるのだ。各国の紡績会社から「村田機械の精紡機を導入するつもりだが、サウス・パシフィック・ビスコース社として、わたの安定供給を確約してもらえるか」という問い合わせが相次いでいる。需要の方が多いので、約束できかねる状況だ。そのためにも増設を着実に進めていきたい。