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繊維産業高度化へ対応(3)ITMAアジア+CITME2010/差別化・省力化を促進

2010年07月06日(Tue曜日) 午前10時44分

 中国繊維産業の高度化への対応が、今回の「ITMAアジア+CITME2010」で注目された。中国が現在直面している高付加価値化、環境などの課題は日本を含む先進国が経験してきたことであり、ソフト面も含めて、先進国にとって有利な環境になってきた。

 豊田自動織機によれば、「中国の織物生産は、“定番品を安く”から“付加価値のある織物を高速で織る”段階に移っている」。このため、エアジェット(AJ)織機も、単純な織物を高速で大量に織るという従来のイメージから転換し、本来の高生産性を生かしながら、レピアが特性を発揮している多様な織物分野への活動領域の拡大を図る。その狙いを、特殊なサーキットをハイスピードで走るF1カーではなく、「人もモノもたくさん積めて、しかも一般道をスポーツカー並みに走れる車」に例える。

 津田駒工業は「スマートエコロジー 環境と生産の調和」をテーマに出展。省資源、省力、低振動・低騒音、高効率、高付加価値の追求を前面に打ち出した。「織機のスピード競争の時代は終わった。汎用性の高さに重点を置く」と言う。

 福原産業貿易は「卓越した技術の証明」をテーマに掲げ、60ゲー ジの超ファインゲージを含む最新丸編み機を出品した。中国・台湾との編み機の価格差が大きくついている中、“メードイン・ジャパンの”技術力と差別化を訴える。対象はまだ限られたユーザーになるが、「ほかから出てこないような編み機」をアピールした。

 TMTマシナリーが出品したポリエステルFDY(延伸糸)用のツインヘッド高速テークアップワインダーは、細繊度糸や差別化糸に対応しながら生産性を高め、省エネルギーを促進する。

 村田機械の紡績用自動ワインダーは、中国での労働力不足や人件費高騰を反映して、高い関心を呼んだ。中国の精紡機にリンクする自動ワインダー装着率は約4割とまだ低い。それだけにリーマンショック後の反動が大きくて、注文が殺到。納品に1年近くかかる状況となっている。ユーザーは早く欲しがっており、安価な中国製に流れないよう性能や安心感、サービスを理解してもらうことを課題とする。

 島精機製作所のコンピューター制御による自動横編み機への関心も、製品の高度化と労働力不足への対応の双方から高い。