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連載・企画

産地の現在・過去・未来(29)

教訓生かし未来を展望

2010年07月29日(Thu曜日)


組合で産地活性化に取り組む 泉州産地〈下〉

 広幅織物、小幅織物ともに厳しい環境が続く泉州産地。今後、産地活性化のために何が必要なのか。泉州織物工業協同組合の高橋一光理事長に話を聞いた。

     ◇

 現在、産地は依然として厳しい状況が続いている。広幅は主力発注元である紡績などが海外生産を加速させており、これまで好調だった中東向けサテンなども“ドバイ・ショック”で大きな打撃を受け、いまだに回復していない。小幅も浴衣、手ぬぐいで需要減が続いており、ここに綿糸価格高騰のダブルショックを受けた形だ。このまま綿糸高騰が続けば、採算面から新たな受注ができず、休機が加速する可能性がある。組合基準価格を引き上げたことで、若干の効果があったが、依然として十分なレベルではない。

 将来的な展望を問われると、明確に答えられないのが正直なところだ。それでも産地活性化のために組合として取り組んでいく。地域ブランド「和泉木綿」の普及もそのひとつ。ブランドにふさわしい品質に特化したモノ作りの基準を作っていきたい。とくに小幅織物は最終製品に近いことから、ブランド活用も小幅で先行させ、それを広幅にも波及させる形になるかもしれない。

 また、これまでは中国品に価格面で永遠に勝てないと感じていたが、少し状況が変わった。中国も人件費が高騰し、人民元の切り上げもある。中国当局の繊維産業に対する見方も変化してきたのでは。中国の繊維産業が苦しくなるなか、日本の産地も、もう少し粘れば、なんとかなるかもという雰囲気もある。

 小幅織物は織機の老朽化という問題もあるが、これもある程度、機業が利益を上げられるようになれば設備投資欲も出てくる。そうなれば、織機メーカーも開発に動く。機業が利益を回復するためにも、自助努力に加えて政・官による支援も必要だ。従来のセーフガード要請のようなものは時代遅れ。それよりも産地の活性化につながる支援を求めていきたい。

(この項おわり。次回は8月3日から天竜社編)



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