商社の原料素材ビジネス(4)

2010年08月26日(Thu曜日)

三井物産テクノプロダクツ

パーテックスで新タイプ提案

 三井物産の全額出資子会社、三井物産テクノプロダクツは、ポリエステルやナイロンなど合繊長繊維の原糸や織物、不織布などを扱う繊維資材事業部、高機能なナイロン織物、ポリエステル織物などを取り扱う機能テキスタイル事業部、タイヤやガラスなどを扱う産業資材事業部からなる。繊維から生活資材全般の領域で「安全」「環境」「快適」「健康」をキーワードにビジネスを進めている。

 衣料分野では機能テキスタイル事業部で展開する高機能素材「PERTEX(パーテックス)」が好調に推移する。

 パーテックスは薄くて軽く、防風性・通気性・撥水性などの機能に加えて、柔らかいタッチなどに特徴を持つ。循環型リサイクルシステム「エコサークル」を活用した環境配慮型タイプの「パーテックス・エコ」を打ち出すなど、環境の切り口でも素材のバリエーションを広げている。

 パーテックスは長年にわたって評価され、親しまれてきた世界でも数少ない素材ブランドで、昨年誕生30周年を迎えた。11月には東京で記念の展示会「ディスカバー 30イヤーズ オブ パーテックス」を開き、一層認知度が高まった。

 世界的なアウトドアブームが続いていることや、ファッション的に軽めのダウンジャケットがトレンドになったことで、2010年3月期の売上高は前年比3割増で推移した。

 今期はアパレルメーカーなどから、素材の機能による差別化を求める流れが強まる中、新商品として「パーテックス シンクロ」を提案する。シンクロは1平方メートル当たり25グラムと次世代ダウンプルーフ素材として世界最軽量レベルを達成、「軽さ」「薄さ」「しなやかさ」と耐久性の相反する機能を、最適なバランスで実現した。

 今後はアパレルメーカーとの取り組みを深めるなどマーケティング展開を一段と強化する方針だ。小松原琢事業部長は「今期も3割程度は伸ばしたい」とパーテックスのさらなる拡大に意欲を見せる。「違うフェーズのカテゴリーの商品も考えていきたい」(小松原事業部長)と、同社ではパーテックスの新たなアイテム展開も視野に入れる。