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内販加速/インターテキスタイル上海2010(6)「JP出展継続が大事」

2010年11月04日(Thu曜日) 午前10時41分

 「ジャパン・パビリオン」(JP)出展者のうち、これまで紹介した以外のいくつかの動きを追う。第一織物は「インターテキスタイル上海」に3回目の出展だった。同社は、「D・N・A」ブランドによるダウンウエア用ナイロン超高密度織物を展示し好評を得た。16デシテックスのナイロン66長繊維糸を使った超高密度織物で、“軽い、柔らかい、しかもハリ感がある”ことが特徴。ダウンブームの中で、その高級感とともに評価されているという。最終中国市場向けの来場者が多い。

 自社ブースで2回目の出展となったカイハラは、“デニム屋が作るチノパン”「シェルノ」を新しく出展し、風合いの柔らかさなどが評価されてピックアップが多かった。

 初出展のむらかみ商店(群馬県桐生市)は、織り組織の変化により着物風のデザインを持つ正絹とポリエステル長繊維織物(38センチ幅)を展示して目を引いた。日本製とベトナム製。まず顧客と知り合うことを目指して参加。北京から広州までを含む広い地域からの客がブースを訪れた。38センチという狭い幅に懸念もあったが、それで作ったシャツなどの二次製品サンプルを見せることで、来客の理解も得たという。

 繊維機械メーカーである村田機械も初出展した。目的は、空気渦流式の革新精紡機「ボルテックス」を使って生産したボルテックス糸の認知度向上を図るもの。ボルテックス技術を紹介するとともに、ユーザーが提供した糸や生地、二次製品を展示して、毛羽が少なくピリングが発生しにくいなどの優位性をアピールした。数年前に比べて知名度が上がっていることを実感したという。糸や生地を探している来客や新しく関心を持った客には、ボルテックス・ユーザーも紹介した。

 いくつかの団体も参加した。ジョイント尾州ブランドは、1メートル当たりFOB2000~3000円クラスの毛織物を出展。米ドルあるいはユーロ建てのFOB価格を付けて提案した。豊かな表情を持つ素材に関心が高く、価格抵抗感は少なかったという。

 初出展の津島毛織工業協同組合は、7社のサンプルを展示した。日本国内での先行きが厳しい中、中国に焦点を定めて組合一丸となって販路開拓を目指す。細番手梳毛糸による高密度織物やプリント、刺繍、複合織物などを提案。来場者からの価格要求は厳しいがかけ離れたものではなく、商品価値が認められる手応えを得たと評価する。

 山梨県絹人繊織物工業組合のブースには、富士吉田織物協同組合の8社が参加した。過去2回、同協組の名前で出ていたが、事業仕分けの関係からより広域の名前となった。先染め、高密度、ジャカード、小ロット生産という特性を持つ「ふじやま織」を訴求。前回より一、二歩踏み込んだ話ができるようになり、スワッチや資料請求でも今までとは違う感触を得たという。これまで欠けていたアフターフォローのため、エージェントも新しく決めている。

 JFWジャパン・クリエーションの川島朗事務局長は語る。「JP出展を継続することが大事。日本の繊維産業がシュリンクしているため、好むと好まざるとにかかわらず海外へ出て行かざるを得ない。出展強化のためには、ほかの国・地域のナショナルパビリオンのように公的な助成も必要だ」。