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村田機械「ボルテックス」/ポリエス100%紡績に挑戦/油剤メーカーと共同開発

2010年11月22日(Mon曜日) 午前10時28分

 村田機械は、独自の渦流精紡機「ボルテックス」に関して、ポリエステル100%紡績を可能にする開発を進めている。すでに油剤メーカーと共同開発が進展しており、早ければ来年中にもポリエステル100%紡績を可能にする特殊装置を発表する計画だ。

 ボルテックスは超高速旋回する空気流で繊維を紡績する仕組みであり、同機で紡績した糸は毛羽が少なく、ハリ・コシがあり、とくに抗ピリング性に優れる特徴がある。このため、レーヨン紡績を中心に世界的に採用が急増している。さらに、ここにきてポリエステル100%紡績でもボルテックスを使用する動きが強まった。ポリエステルには多彩な機能わたがあるため、ボルテックスで紡績することで抗ピリング性のある差別化の機能糸・生地の生産が可能になるからだ。

 しかし、ボルテックスによるポリエステル100%紡績には課題がある。高速空気流で精紡する過程で、ポリエステル紡績に使用する油剤が繊維から脱落し、脱落した油剤が精紡室に蓄積、繊維の結束を阻害して可紡性を損なう点だ。このため、ポリエステル100%紡績を行うには、脱落した油剤を除去する専任オペレーターを配置するなどの必要があった。

 このため村田機械は油剤メーカーとの共同研究で繊維からの油剤脱落を防止する特殊装置の開発を進めている。この装置を装着することで特別な対策なしでポリエステル100%紡績が可能になる。開発は現在、最終段階に入っているが、同社では「開発が完了し次第、大々的に打ち出す」(繊維機械事業部の野村貫則営業部長)考え。