メーカー別 繊維ニュース

ウスター/評価高まる「カンタム3」/ツワイゲル買収で検査機も拡充

2011年06月16日(Thu曜日) 午後1時15分

 クリアラーや原綿・糸検査機器の世界的メーカーであるウスターテクノロジーズが昨年9月に発表した新型クリアラーシステム「カンタム3」の評価が高まってきた。容易にクリアリングリミットを設定できる「スマート・クリアリング・テクノロジー」を搭載するなど従来機「カンタム2」から大幅な性能向上を実現した。また、昨年には糸検査機器メーカーのツワイゲルを買収したことで糸検査機器のラインアップも拡充した。

 スマート・クリアリング・テクノロジーは、ディスプレイ上ですべてのヤーンボディを表示することで、従来はオペレーターによる細かな設定入力が必要だったクリアリングリミットなどのセッティングを自動化。カンタム3が自動で提案する設定に問題がない場合、ユーザーはスタートボタン一つでクリアリングを開始できる。これにより、従来機で課題となっていた設定ミスによる品質問題やロスを大幅に低減できる。

 また、筺体(きょうたい)とカッター機構を分離することで、カッターの振動による悪影響を防ぎ、耐久性も向上。新設計の光学センサーも搭載し、異物検出ではポリプロピレンの検出性能を大幅に強化している。糸品質の検査もクリアリングと同時に可能。カンタム2と同様にセンサーデバイスと評価ユニットを一体化することで電子ノイズの発生を抑え、センサーを高感度で使用する際のノイズの悪影響を防ぐ。

 こうしたカンタム3の性能は、とくに熟練オペレーターが不足する新興国市場で高い評価を得た。このため現在、村田機械やエリコン・シュラホーストなど世界のワインダーメーカーが新規販売する自動ワインダーには、全機種でカンタム3が採用された。日本でも、紡績2社がカンタム3をすでに導入している。稼働中の自動ワインダーでも、現行機種にはカンタム2からの交換が可能。ただ、すでにメーカーが製造を中止している旧式自動ワインダーの場合、カンタム2とはサイズが異なるため乗せ換えはできない。

 一方、糸検査機メーカーのツワイゲルを昨年買収したことで、ツワイゲルの番手測定器、毛羽検査機、検撚機などもウスターのラインアップに加わった。とくに毛羽検査機や検撚機はツワイゲルの独自システムが採用されていることから市場でも評価が高い。ツワイゲルが傘下に入ったことで、ウスターの検査機器のラインアップが一段と充実したことになる。