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創・新製品情報/カンボウプラス「宣集楽」サウンドサイネージ/“ささやき”で宣伝効果7倍

2013年02月01日(金曜日) 午後1時31分

 ダイワボウグループの重布加工・製品メーカーであるカンボウプラス。近年、力を入れている新規事業にサイン(広告看板)製品がある。同社のデジタルサイネージ「宣集楽」シリーズに登場したサウンドサイネージは、視覚だけでなく聴覚にも訴えることで高い宣伝効果を実現する全く新しいサイネージといえる。

データ送信ツールとしても可能性大

 通常、デジタルサイネージは電子掲示板などを使って情報発信することで視覚に訴える方法が一般的。ところが人間の五感の中で無視できないのは聴覚。ここに働きかけることで高い宣伝効果が上がることが早くから知られており、実際に多くの企業がサウンドロゴなどを活用してきた。こうしたなか、ヤマハが薄さわずか1・5ミリの極薄シート状スピーカー「TLFスピーカー」を開発。これを活用し、カンボウプラスとヤマハが共同開発したのが、視覚と同時に聴覚にも訴えるサウンドサイネージである。

 TLFスピーカーは、音響の指向性が鋭く、スピーカーのほぼ正面にのみ音を出すことができる。また、通常のスピーカーと比べて音量がスピーカーとの距離に左右されにくい。このためスピーカーの正面に立つと、明瞭に耳元でささやくように音を届けることが可能だ。こうしたTLFスピーカーの特徴を最大限生かすために、カンボウプラスが最適のキャンバスとして特殊トロマットクロスを開発し、サウンドサイネージが開発された。

 視覚と聴覚両方で情報発信する方法の効果は極めて高い。早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所の恩蔵直人教授の調査では、通常のサイネージと比較して、視聴者の印象度は7倍に高まるという結果が出た。こうした性能が評価され、すでに紳士服郊外店や自動車ディーラー、スーパーマーケットなどで採用が増えている。

 さらにユニークなのが、音声に特定データを乗せて発信し、スマートフォンのアプリなどで受信する「インフォサウンド」機能。例えば、サウンドサイネージで注意を喚起し、その場でインフォサウンドを通じてデジタルクーポンを配布するといった使い方ができる。さらに将来的には、AR(拡張現実)ツールとしても使用できるなど可能性が広がる。

 また、販売はダイワボウ情報システム(DIS)も取り扱っており、コンテンツ制作はDISグループのディーアイエスアートワークスが担当する。その意味では、ダイワボウグループのグループ協業の成果ともいえる製品がサウンドサイネージ「宣集楽」だろう。現在、専用ウェブサイトも開設し、1週間の無料レンタルも開始した。カンボウプラスでは「実際に効果を体験してもらうことで普及を進めていきたい」と意気込んでいる。