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カケンテストセンターのアジア戦略/グループの総合力で東南アジアに対応

2013年03月26日(Tue曜日) 午後2時6分

 カケンテストセンターは中国に5拠点を設けるほか、香港、韓国、台湾、タイ、ベトナム、インドネシアに拠点を有する。新たなアセアン拠点は国際部が市場需要調査を行っているが、当面は昨年4月に立ち上げたカケンインドネシアを安定させながら、営業活動を更に強化する方針だ。

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 インドネシア・ジャカルタのカケンインドネシアは開設して約1年。検品についてはある程度めどがついてきたが、検査はまだトライアルの段階である。地元での知名度を上げながら実績を積み上げ、インドネシアの国の認定取得を目指す。

 ベトナム・ホーチミンの拠点は、BVCPSとの提携によるもの。同国でも検品の需要は高くなっている。また、「メーカーはベトナムを起点にしながら、周辺国の生産場を開拓するという動きが強まってきた」とみる。カンボジアもベトナムから調査を進めていくケースが多く注視する。

 バングラデシュはグループの検品会社・カケンがカケンバングラデシュを昨年7月に開設。新興国では試験より検品の依頼が先行している。そうした動きをウオッチしながら、カケンと情報交換を重ね、総合力を背景に今後への対応を練っていくという構えだ。

 当面はカケンと合弁で開設したカケンインドネシアの事業を安定させることに注力。香港を含め国内の業務部と営業活動を強化していく。

検品のカケン/カンボジアに進出ベトナムも候補に

 カケンテストセンターの検品関連会社カケンは、3月にカンボジア・プノンペンにカンボジア検品センターを開設した。プノンペン空港から車で15分、50人規模でスタートし、150~200人規模を目指す。金木幸夫社長は「今後もベトナムなど東南アジアでの展開を進めていく」考えだ。

 カケンは中国に9拠点を設ける。しかし、中国で人件費アップや人手不足が進行する中で、縫製場のチャイナ・プラスワンとして東南アジアシフトが進む。これに対応して同社も東南アジアでの事業を拡大する。2012年4月にはインドネシア検品センターを開設。「当初の研修センターは検品所に変え、出張所も3つ設けた」という。同年7月にはバングラデシュ検品センターを開設した。

 この3月には補修会社との合弁でカンボジア・プノンペンにカンボジア検品センターを開設。出張検品が中心である。日本市場はコストの安い生産地を求める。円安が進むほど、縫製の東南アジアシフトが進む。こうした需要に対応するため、ベトナムへの進出も検討している。

 成長の続く新興国では「安定的に検品し、報告書をタイムリーに出すことも重要。そのための通信環境といったインフラ面も重視している。人材育成や地元での知名度アップといった課題もある」とし、東南アジアでの展開はさらに広がりそうだ。

カケンインドネシア/スバンに検品センター開設

 カケングループのインドネシア法人、カケンインドネシアは3月に西ジャワ州スバンに検品センターを開設する。従来の出張検品だけでなく持ち込み検品にも対応することで量販店などの認証取得も可能になった。インドネシアで生地・製品試験から検針・検品までワンストップで対応することでアセアン地域での試験・検品ニーズに応える。

 カケンインドネシアは、カケンテストセンターと㈱カケンの合弁で昨年4月に設立。日本向け一般品質試験のほか、形態安定性試験など機能性試験にも対応し、欧米向け試験も実施する。「設立から1年近くたち、認知度が高まってきた」と羽生浩之社長は話す。㈱カケンの検針・検品業務とセットでの試験が行える点が最大の特徴だ。

 今月には西ジャワ州スバンに検品センターを開設した。これまで検針・検品業務は出張検品が中心だったが、自社の検品センター保有で持ち込み検品ができるため「日本の量販店などからの試験機関認定の取得も可能になる」(井澤洋明副社長)。

 試験業務ではニーズに合わせて機能性試験の試験項目も拡充するほか、2月からは試験サンプルの集配サービスも開始し、依頼企業の利便性も高めた。日本人スタッフ4人が常駐し、「受付業務から完全日本語対応が可能」(羽生社長)なのもカケンインドネシアの強みだ。

 カケンインドネシアではカケンテストセンターの香港、ベトナム・ホーチミン、タイ・バンコクの拠点とも連携しながら、注目度の高まるアセアン地域での日系企業の試験・検品需要の獲得を進める方針だ。