トルコのホームテキスタイル/対日輸出を積極展開

2014年05月29日(Thu曜日) 午後2時54分

 世界の寝装やカーテン、タオルなどホームテキスタイル市場にとって、トルコは一大生産拠点の一つで欧州や中東向けを主力にする。対日向けはわずかだが、トルコ繊維企業は「日本市場は将来性がある」と重視する。トルコ・イスタンブールで21~25日に開かれたホームテキスタイル国際見本市「EVTEKS(エブテックス)」で対日向けの現状を見た。

<平均単価の高さ魅力>

 トルコのテキスタイルとアパレルの2013年輸出は258億ドルで、このうちホームテキスタイル輸出が31億ドルに上る。ホームテキスタイル輸出は、08年のリーマン・ショック後に落ち込んだが、13年は12年比で12・8%増とリーマン前に迫る勢いで、世界市場の5%のシェアを占め、世界3位の輸出国となっている。輸出先はドイツがシェア18%とトップで、上位20カ国まで欧州と中東諸国が主に並ぶ。

 一方、日本向けは1166万ドルと40位。シェアはわずか0・4%だ。日本インテリアファブリックス協会(NIF)の会員企業でも中高級ゾーンのレースカーテンではトルコ製が主力商材の一つとなっているが、ほかは今一つ。エブテックスでも、来場者を含めて日本の存在感は薄かった。そのなかでも、日本市場を有望視するトルコ出展企業が目立った。

 最大の理由は、平均単価の高さにある。対日の1キロ当たり平均単価は19ドル。ドイツの10・8ドルやロシアの12・1ドルをはじめ、トルコ輸出全体の平均単価10・2ドルを大きく上回る。日本向けの単価は香港向けに次ぐ2位で、トルコにとって魅力に映る。

 トルコの機業であるメイテックスは「クオリティーを重視する国をターゲットとしており、日本もその一つ。当社の売り上げに占める日本向けシェアは1~2%だが、ポテンシャルがある」と期待。日本の大手インテリア製造卸と取引するデモアホームは「関係を築くまで時間がかかるが、見本帳に一度入ると4年ほどリピートがある。対日は2~3%だが、難燃性など日本の基準・品質への対応を進め、将来的に4~5%に高めたい」という。またエルヴィンテキスタイルは自社の日本人デザイナー1人がアジア向けを担当しており、「日本の品質要求は厳しいが、日本に出向いて市場調査を行い、対策を進めている」と積極展開を図る。トルコ繊維関係者は、対日輸出シェアを5%程度まで高められると見込む。

 トルコのホームテキスタイルは1850年にフランスから導入したジャカードを基に発展し、1990年代以降の集中的な近代化を機に国際競争力を高めた。さらにリーマン・ショックで欧米市場が低迷したことで、欧米の若手デザイナーが仕事を求めて、トルコを含めた新興国メーカーの仕事を請け負うようになり、欧州などの審美眼が入ったことでデザインレベルも向上する。ロットや輸送コストに課題はあるものの、高品質の商材を武器に、日本市場でも存在感が高まりそうだ。