メーカー別 繊維ニュース

特集「ITMAアジア+CITME2014」プレビュー/有力メーカー、ニーズに応える最新機種(1)

2014年06月06日(Fri曜日) 午後3時51分

阿波スピンドル/省エネ性に優れる各種ノズル

 阿波スピンドルは、紡糸設備用インタレスノズル「TAタイプ」、スパンデックス機械用ノズル「AJN―3」、ウオータージェット織機用ノズル「HSタイプ」を提案する。いずれも省エネ性、高機能、高速性に優れるノズルだ。

 TAタイプはノズル間ピッチ4㍉と省スペース性に優れ、流体力学の応用により空気の流れを最適化した。従来のASタイプと比べ交絡数が10%向上し、毛羽の出にくい糸道形状のためポリエステルだけでなくナイロン糸の加工にも対応している。

 AJN―3は従来品から構造を一新し、ノズル本体を一体化することでメンテナンス性を向上させた。精密加工により空気消費量は他社品と比べ30~50%低減することが可能だ。

 HSタイプは、経糸へのダメージを最小限に抑えるために水の収束率を高めたセラミック製ノズル。水消費量は従来品比20%低減できる。収束率を高めたことで強撚糸の加工や広幅織機にも対応している。(ブース:W3―A24)

村田機械/コアフィラメント糸も紡出

 村田機械は、独自の渦流精紡機「ボルテックスⅢ870」、最新の自動ワインダー「プロセスコーナーⅡQPRO」「同FPRO」を実機出展する。

 ボルテックスⅢ870は、ボルテックス精紡機の第三世代機。最速毎分500㍍の高速紡績に加え消費電力低減、糸品質を高める最新クリアラー機構を搭載する。今回はコアフィラメントヤーン装置を初出展し、生産糸種のバリエーションも広がった。

 自動ワインダーのQPROはマガジンタイプと手揚げ精紡機のボビンに対応した省人化システム「VCF」タイプの2種類を実機展示する。ボビンからパッケージまで糸のテンションを最適に制御するバルコン・センサーシステム「PCモジュール」や操作性を高めたコントローラー「VOSⅢ」、光電式定長装置などが見どころだ。パッケージ直接駆動とトラバース方式によるヤーンガイドが特徴のFPROは高速解除性に優れたパッケージ品質を可能にする。

 このほか、ITMA2011で発表した顧客サポートシステム「ムラタ・スマートサポート」も紹介。稼働データ管理システム「ビジュアルマネージャー+」「ボルテックス―ラボ」、パーツ予約・見積もりシステム「e―PRO」、海外サポート拠点「ムラタ・グローバル・サービス」を紹介する。(ブース:W2―B01)

豊田自動織機/「JAT810」「TCO12」実用化

 豊田自動織機は、前回のITMAアジアではコンセプト機として出展した新型エアジェット織機「JAT810」とコーマ機「TCO12」を製品化レベルとして出展・提案する。ウオータージェット織機「LWT710」も実機出展する。

 JAT810は複雑なギンガム柄の高速製織や異種異番手糸による変則コーデュロイ製織、独自の緯糸挿入システムによる細繊度長繊維と意匠糸の交織、ジャカードタオルの高速製織を実演する。LWT710は初の多節クランク広幅で超高密度エアバッグ基布を安定して高速製織できるのが特徴だ。

 ツルッツラーと共同開発したTCO12は、豊田自動織機のサーボ技術や振動低減ノウハウをコーミング技術に応用。ツルッツラーのドラフトヘッドと融合させた。

 世界初となるリアルタイムの品質データによるドラフトローラー調節でバラツキを補正するコーミングオプティマイザーによる品質管理機能を紹介する。

 最新リング精紡機「RX300」も出展する。最大1824錘までラインアップし、「E―ドラフト」システムを搭載する。従来のインジェクションスラブ装置を改良することで、よりファンシーな意匠糸の紡出が可能になった。(ブース:W2―E04)

AIKIリオテック/多様な糸を作るエア加工機

 糸加工機メーカーのAIKIリオテックは、主力の合繊長繊維用エア加工機を出展し、様々な形状の糸加工を可能にする性能を紹介する。

 同社のエア加工機が世界中で支持されているのは、アタッチメントを替えるだけで様々な形の糸を作ることが可能だからだ。特定の形の糸を作るためのエア加工機は中国でも生産されているが、1台で様々な形の糸加工を可能にする機械は珍しいという。今回の展示会では、ネップ糸を作るための4種類のアタッチメントを披露する。

 同社は、エア加工機を世界中へ販売しており、中国へも100台販売した。付加価値の高い商品を作ることを目指す生地メーカーや糸メーカーが導入している。機械の据え付けや保守点検は、蘇州市・呉江にある同社サービス・センターの日本人スタッフ1人、中国人スタッフ4人が行う。

 同社のエア加工機への中国からの引き合いは、3カ月ほど前から再び増え始めた。同社の機械の価格は、中国製や韓国製よりも高いが、それ以上の付加価値が評価されている。より付加価値の高い加工ニーズに対して新アタッチメントの開発を進めている。糸加工の水や電力などの使用量を減らす開発にも取り組む。(ブース:W2―A13)

TMTマシナリー/延伸仮撚り機で新タイプ披露

 TMTマシナリーは村田機械と共同ブースで出展する。大型ディスプレー2台を持ち込み、高付加価値化や省人化・省エネルギー化に寄与する独自技術を紹介する。

 延伸仮撚り機では、最新鋭の高速自動機「ATF―1500」を紹介。1台384錘という多錘化による高生産性と高速化・自動化を実現した。省人化・省エネなどにつながることが好評だ。従来品に比べて一人当たりの担当台数を25~30%増加することができ、導入企業は人件費削減などでメリットは大きい。低床レイアウト設計のため工場建設コストやランニングコスト削減にもつながる。

 今回展では新タイプを発表する。極細糸への対応を可能としたほか、2プライをそれぞれ分けて巻き取る新しい形のパッケージが可能になった。16・5級の極細糸から、165×165など様々な対応が可能。新しい巻取り方式により糸の解除性が向上し、33以下の極細糸でも糸切れの発生を抑える。

 POYの高速テイクアップワインダー「ORCAシリーズ」も紹介。多エンド化とボビンホルダー長のロング化を実現した機種で、ボビンホルダー長は1・8㍍、エンド数は従来比20%増の12エンド。(ブース:W2―B02)

ナンカイ工業/高速製織対応の綜絖枠

 ナンカイ工業は高速製織に対応したヘルドフレーム(綜絖枠)を中心に出展する。「COLLABOⅢ」「COLLABO」ともに“メードイン・ジャパン”にこだわったヘルドフレームだ。

 COLLABOは、高速稼働・高負荷稼働に対応した狭幅仕様のヘルドフレーム。炭素繊維強化複合材料(CFRP)を使用することで重量を抑えながらも高剛性を実現している。一方、COLLABOは同じくCFRPを採用した広幅仕様ヘルドフレームだ。こちらも高速稼働・高負荷稼働に対応し、製織条件によってはセンターステイレスでの製織も可能だ。

 織機の高性能化と織物の進化は、アクセサリーの重要性も高める。ナンカイ工業では織機メーカーやエンドユーザーである機業のニーズに応じた製品開発に集中し、常に開発を続けるメーカーとしてのイメージも発信する。(ブース:E3―E10)

北越電研/多彩なコントローラーを用意

 北越電研は、エアジェット織機用コントローラー「A―500」「A―230」、ウオータージェット織機用コントローラー「SD―880」「DC―580」など幅広い提案を行う。

 A―500は高機能AJ織機用コントローラー。緯糸8色自由交換、可変密度製織、可変速製織に対応している。汎用織機向けのA―230は緯糸2色自由交換に限定することで低価格を実現した。WJ織機用では高機能機向けのSD―880が緯糸3色交換に対応する。旧式機のレトロフィット用にはDC―580を提案する。

 そのほか、織機用メーンモーターも紹介。富士電機製と東芝製をラインアップ。中国製モーターと比べて高効率で省エネ性に優れる。

 北越電研では、引き続き中国での織物生産高度化・多様化に対応した製品提案を進めると同時に、中国の機業がアセアン地域に進出するケースも増えていることからアセアン地域への営業も今後の課題とする。(ブース:E2―A02)

津田駒工業/「ZAX9200」をアジア初披露

 津田駒工業は、最新エアジェット(AJ)織機「ZAX9200マスター」をアジアで初披露する。また新型ウオータージェット(WJ)織機「ZW8100プロフェッショナル」も紹介。ストーブリと協力して電子ジャカードの搭載も可能にした。

 ZAX9200は高速生産性に加え、電気消費量を従来機比5%以上削減することに成功。空気消費量も大幅削減する。標準装備する「i―ウィーブ」システムは緯糸挿入の制御を最適化し、超高速製織性能と省エネ性能を両立する。通常の筬幅だけでなく340㌢の広幅でも強固なフレーム構造やショートストロークでありながら緯糸挿入時間にゆとりがあるクリアな開口などで高速安定稼働が可能だ。

 一方、ZW8100は従来機比で高速生産性を10%高め、電気消費量も5%削減に成功した。人工知能「ウィーブ・ナビゲーション・システム」も搭載した。ストーブリと協力して電子ジャカードも搭載(実機はストーブリの出展ブースに展示)。独立駆動方式を採用することで高付加価値製織と省エネを両立した。「PSS―W止め段防止制御」機構で止め段を解消し、「APF―W自動口合せ」機構の標準装備により織機停止補修後、自動口合せして起動する。

 そのほか中国子会社である津田駒機械製造〈常熟〉が新型WJ織機「ZW408G」を初出展する。

 中国合弁会社の経緯津田駒紡織〈咸陽〉もAJ織機「ZAX―GS」も紹介する。(ブース:E1―G01)

ストーブリ/WJ織機にも電子ジャカード

 ストーブリはエアジェット(AJ)織機で実績のある電子ジャカード「LX」「SX」をウオータージェット(WJ)織機にも対応させた。津田駒工業のWJ織機にSXを搭載して実機紹介する。

 SXはWJ織機に搭載してジャカード裏地の製織を実演する。グループ会社であるデーモのモーターユニットを採用した独立駆動方式も見どころ。毎分1000回転の高速製織実演を行う予定だ。インテリア用途などへの応用も可能だ。SXはイテマウィービングのレピア織機に搭載してカーシート地の製織実演も行うほか、「LX」はドルニエ、ピカノールの織機にも搭載して実機紹介する。

 準備機もドローイング機「サファイアS30」、リージング機「オパール」、タイイング機「トップマチック」「マグマ」を紹介。アジア・新興国の自動化ニーズに対応した。ドビーはフランスで生産する「3060」「3260」を織機メーカーブースで実機出展するほか、中国子会社が生産する上置きドビー「S2700」、下置きドビー「2658」、下置き積極カム「1351」も紹介する。(ブース:E2―E01)

ピカノール/540㌢幅で資材用織物も

 ピカノールは、レピア織機「オプティマックス」、エアジェット(AJ)織機「OMNIプラスサマム」を実機出展するほか、中国子会社が生産する新型レピア織機「GTマックス―ⅰ」を初披露する。

 オプティマックスは、衣料用だけでなく資材用途での汎用性も重点提案。緯糸に合繊意匠糸4色を使用したファンシーデニムを製織実演するほか、筬幅540㌢で太繊度ポリステルによるコーティング基布の製織を実演するなど、その汎用性をアピールする。

 OMNIプラスサマムは自社ブースのほかボーナスとストーブリのブースでも電子ジャカード搭載機を実機紹介する。また、アジア市場向け中級機としてAJ織機「OMNIプラス―X」も用意。従来の筬幅190㌢と220㌢に加え、280㌢と340㌢のタイプも追加した。高品質な製織に加え、操作性や省エネ性も向上している。

 そのほか、中国生産機ではGTマックス―ⅰを初披露。実績豊富なレピア織機「GTマックス」を進化させ、緯糸挿入機構を強化することで高速生産性が高まった。(ブース:E1―A02)