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DISのICT市場戦略

2015年01月06日(火曜日) 午前11時46分

 ダイワボウホールディングスの中核事業、ITインフラ流通事業を担うダイワボウ情報システム(野上義博社長、DIS)は、厳しい事業環境が続くICT(情報通信技術)市場にあっても今年度上期は過去最高の高収益を計上するなど健闘が目立つ。原動力は全国津々浦々に設けた約90の営業拠点などを生かした「地域密着」営業だ。一方でグローバルな視点に立脚したアクティブな事業展開も大きな力となっている。ここでは、DISグループが今年注力する2つの事業を紹介する。

スマホなどSIMロックフリー市場でビッグビジネス創出

 DISは、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど通信機能付端末が国内市場でオープンになる流れをとらえ、これら端末販売の積極展開に乗り出している。「従来あまりかかわれなかった分野にようやくかかわれるようになった」(野上社長)として、全社挙げて取り組む。

 日本国内ではこれまで、通信機能付端末市場が携帯電話各社に寡占化されてきた。しかしオープン化への流れが徐々に進み、総務省は携帯電話各社に対してSIMロック解除に応じるよう求め、今年5月にもSIMロック解除が義務化される予定だ。

 この流れを受けてDISは昨年夏、スマホ世界大手の中国華為技術(ファーウェイ)と国内総代理店契約を締結してスマホ「アセンドG6」の販売を開始。昨年末までスマホ、タブレットなどSIMロックフリー端末で4機種を展開している。価格帯も低価格で初心者向けの2万円代から5万円前後のハイスペックモデルまで豊富な品ぞろえを特徴とする。ファーウェイ社は出荷実績世界第3位のスマホを始め、携帯基地局のインフラ分野やエンタープライズ向け通信機器分野で170カ国以上と取引を持つ世界トップ企業。同社との締結についてDIS広域営業本部長の西田善紀取締役は「高品質が求められる日本のICT市場にあって、全国各地に約90の拠点を持ち、法人ユーザーだけではなく文教、量販、ECなどマルチフィールドで展開するDISを最適のパートナーに選んでもらった。ウイン・ウインの関係で力いっぱい、それもスピード感を持って取り組み、大きな成果を上げたい」と語る。

 またDISでは同商品の法人向け展開を強化するため、昨年末に日本通信と通信サービス事業での協業を締結。さらに昨年12月初から、レノボ・ジャパンと協業してSIMロックフリーで高速LTEデータ通信に対応したタブレットの販売も開始した。このようにマルチベンダー・マルチフィールドのディストリビューターとして、DISはSIMロックフリーの流れに対応した通信機能付端末を豊富に取りそろえて全国展開する。

ICTのサービス&サポート事業で日本一めざす

 DISは「グループ会社の垣根を越え、オールDISグループとしてサービス&サポート事業の抜本改革」(野上社長)を進めている。この事業の中核となるディーアイエステクノサービス(以下、テクノ)が「創立20周年を迎える4月からの新年度を節目に、『揺りかごから天国まで』を標榜してICT分野で名実ともに日本一のサービス&サポート企業」(菊井薫テクノ社長)を目指す。

 その第1弾として昨年4月、DISから旧サポート推進部の機能を40人の技術支援部隊とともにテクノに移管し、新設のテクニカルサポート部として活動を開始。首都圏のDIS営業部隊との連動や各種情報データベースの共有化などを進め、両社のサービス&サポート協業は飛躍的に拡大している。

 下期もパソコン、タブレット、スマホなど多様化するデバイスへの延長保証サービスやキッティングセンターの充実による高付加価値作業、さらには各種データベースを基にした特定ターゲットの創出などが進ちょくしている。

 またコンタクトセンターサービスの再編にも着手している。電話サポート業務をキューアンドエー社(東京都、金川裕一社長)と協業、昨年11月に大阪市中央区の大阪御堂筋ビルに70席で運営するコンタクトセンターを設立。これまで東京、大阪など数カ所に分散していた修理、初期不良、良品返品受け付けなど含むすべての電話サポート業務を、逐次同センター1カ所に集約する。キューアンドエー社は東京、大阪、福岡など都市部中心に全国6カ所・約2400席で運営するICTトータルサポート大手で、サービスマインドはもちろん、テクニカルスキルを備えた人材を多数擁している。

 菊井社長は「今回のサービス&サポート業務の拡充でDISにはより強固なバックボーンが備わり、安心して販売に専念できるはずだ。テクノにとっては新たに融合サービスの創出、提供が可能となる。3年後の2017年度には今年度比2倍の売り上げを目指す」と決意を語る。