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ミラノからの手紙/「ITMA2015」報告(14)/編組機械 下/生産プロセスの革新も登場

2016年01月08日(Fri曜日) 午後12時14分

 現在、高性能なソックス・パンスト編み機は、イタリアのロナティグループの独壇場である。「ITMA2015」では地元開催ということもあり、大規模ブースを構え、連日の盛況だった。とくにパンスト編み機は従来の生産プロセスを革新する新機種が登場した。

 ロナティの新機種では、ワンピース品が生産できるパンスト編み機「LB―OP」が注目された。従来機は片足ずつ編んでからセンター部分を縫い合わせて製品にするが、同機種では1枚で両足がそろった形で生産できる。1足分の生産に要する時間は約6分。片足ずつ編むのと大きく変わらず、縫い合わせるのに要する時間と労力をそのまま省くことができる。

 さらにロナティグループのサントーニからワンピース用自動縫製機も発表。編み上がったワンピース品を投入すると、残るウエストバンドとつま先部分を自動的に縫製する。ワンピース編み機と合わせて使用することでパンストの生産工程が一気に短縮される革新プロセスだ。

 そのほかのパンスト編み機も「LB」シリーズにモデルチェンジ。操作盤のタッチパネル化や電装の一新、メーンフレームの変更や樹脂パーツ増加による軽量化などで省エネ性と静粛性、低振動性を高めた。また、カム制御をリニアモーター化した「LB10Y7」をプロトタイプとして発表した。省エネや部品の摩耗損傷の低減などの効果が得られる。

 一方、ソックス編み機も「GK」シリーズにモデルチェンジ。ロナティのソックス編み機の最大の特徴である自動つま先リンキング機構がシングルシリンダー機、ダブルシリンダー機ともに標準装備となった。世界的に自動つま先リンキング機構へのニーズは一段と高まっており、今や高付加価値なソックス生産にはロナティの編み機が欠かせなくなっている。そのほか、「サンジャコモ」ブランドのソックス編み機も提案した。シングルシリンダー機ながらリブ編みが可能なのが特徴だ。

 ソックス、パンストともに生産が新興国中心となった現在、日本など先進国では高付加価値な機械の導入で生産効率や品質の向上が求められる。このためパンストのワンピース編み・自動縫製や、ソックスの自動つま先リンキングなど生産プロセスの革新を呼び起こす機械は、業界の活性化にとっても欠くことのできない存在であることを印象付けた展示だった。