不織布100選(53)~成長する理由~

2016年09月26日(月曜日)

サンオクス 韓国市場販売網に強み

 「日韓を結ぶ総合商社」を掲げるサンオクス。印刷資材や製紙用原料、インテリアやメディアコンテンツまで幅広い商材を扱う中で、売上高の3割を占めるのが不織布事業だ。紙関連を展開するノウハウを蓄積する中で事業化に着手。拡大に伴い、今後に向けた注力分野に据える。

 国内不織布メーカーから原反を仕入れ、韓国に輸出する。セルロース系、ナイロンやポリエステルなど合繊系、メルトブロー不織布、ニードルパンチ不織布など国内の各不織布メーカーを取引先に、さまざまな原反を扱うが、その主力用途は美容マスクだ。

 韓国国内の加工メーカーやOEM(相手先ブランドによる生産)・ODMメーカー(相手先ブランドによる企画・生産)メーカーなど十数社の顧客を持つ、販売ネットワークがサンオクスの強みで、同国に供給される美容マスク用の日本製不織布原反では同社が最も大きなシェアを持つと言う。

 不織布事業の歴史は10年ほど。2桁%の成長となるなど、順調な成長を続ける。美容に対する意識が高い韓国市場の中で、中・高級品を占める日本製不織布使いの製品に対する評価が高いことに加え、韓国を訪れる中国人旅行者のインバウンド需要が拡大していることが要因だ。韓国内に強い販売ネットワークを持つ同社の特徴が生きている形だ。顧客のニーズを反映して、的確な商材を供給するきめ細かい対応力が韓国市場向けの同社の存在感を高めている。

 今後に向けては、現状、3割の売上高比率を将来的に5割程度まで高めて行くなど主力事業の一つに据える考え。現地市場の拡大を見込むほか、中級品以下のボリュームゾーンも念頭に取り扱う不織布原反のラインアップを広げる。

 同時に、現地市場のマーケティング機能強化も課題に挙げる。ユニークなプリント物の美容マスクが流行したりと、現地市場が拡大するのに伴いトレンド変化のスピードが激しくなっているため、ニーズやトレンドの把握が難しくなっているためだ。このため、サンオクスでは1月に韓国支社を立ち上げた。市場・顧客に近い場所で、コミュニケーションを密にする目的。複数名の体制で始め、増員も視野に入れる。(毎週月曜日に掲載予定)