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スタイレム/新たに三つの原料軸/全工程管理で高品質実現

2016年10月21日(Fri曜日) 午後3時23分

 スタイレム(大阪市浪速区)のテキスタイルマテリアル事業部は17秋冬に向けて、原料から糸、テキスタイル、製品までの差別化したワンストップオペレーションとして、新たに三つの原料軸を投入する。トレーサビリティー(追跡可能性)やサステイナビリティー(持続可能性)を求める顧客に確かな品質と高い安心・安全性を提供し、拡販につなげる。

 「ミルフォード」はニュージーランドを舞台にした原料ブランド。昨年から現地で上質な羊毛を育む山岳放牧地の農家と契約、原料から加工、紡績、テキスタイル、製品開発に至る全工程を直接管理するもので、メリノウールならではの強度や美しい白さが特徴。

 プレミアムカシミヤのブランド「アーリー」は、一般的に良質なカシミヤが繊度15・0~17・0マイクロメートルとされるのに対し、14・0マイクロメートル未満を基準にしている。内モンゴルの南に位置する中国・陝西省の標高2000メートル級の山々で育つカシミヤを採用、繊細で毛足が長く、光沢性に優れるのが特徴。生産工程にもこだわっており、ほぼ専有の提携加工場も手配しながら原料の生産段階から全ての工程に関わることで、各段階で付加価値を生み出す。

 再生ウール「リノーバ」はこれまでの再生ウールとは一線を画す手法を採用。一般的には不要になったセーターや織物の端切れから作られることが多いが、同ブランドはトレーサビリティーの確保や高品質を実現するために、高級スーツ地の原料である純毛糸の紡績工程で発生する残糸や副産物のみを使用、限りなくピュアウールに近い状態を実現した。柔らかさと風合い、美しさが特徴で、「自社(の管理)で出したくずを再び自社(の管理)で使う」(卜部司ジャージグループ部長兼27課長)という一貫生産に取り組む同社ならではの機能から生まれた新しい再生ウールだ。

 同社では今回投入した三つの原料軸以外にも、各課が原料や糸からこだわったモノ作りをグローバルに展開。今後もトレーサビリティー、サステイナビリティーの観点で「同様の取り組みを増やしていく」(阿多憲明マテリアルグループ97課長)という。