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中国内販の最新動向inインターテキスタイル上海16秋(5)/高価格帯ニーズは拡大

2016年10月25日(Tue曜日) 午後4時1分

 高付加価値の日本製生地を武器に内販を開拓する日系企業や、これから参入する企業が懸念するのが、価格と納期の問題だ。特に価格は、今年に入り円高が進行したことから各社対応を迫られており、強い関心を集めている。

 11~13日に上海市内で開催された服地・副資材見本市「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス秋2016」では、価格について「顧客はそれほど敏感ではない」との声が聞かれる一方、幅広いニーズに対応するため「メード・バイ・ジャパン」を強化する動きもみられた。

 初出展した毛織物メーカーの早善織物(愛知県一宮市)は、1メートル200~900元の日本製の中高級ウール地をアピールした。海外事業部の高橋貞仁部長は「商談で価格を提示しても驚くことはない」と手応えを示した。

 同じく初出展のレース企画製造卸、溝呂木(東京都中央区)は、これまで単価が高いことがボトルネックとなり、内販の商売が広がらなかった。ところが、ここ数年高級品市場が開け、同社の扱う日本やフランス製の高価格帯も受け入れられるようになっているという。そのため、今回展の出展を機に内販に本腰を入れる。

 一方、編み立て・縫製の自社工場を山東省青島市で運営するアタゴ(福井市)は、ローカルインナーとスポーツブランド向けOEM(相手先ブランドによる生産)を2年前から本格化したが、中国のインナー、スポーツ市場はボリュームゾーンが圧倒的で、高級市場は小さく、高価な日本製素材は難しいという。そのため、OEMの素材は青島工場製が中心。

 今回展のタイミングで個展を上海市内で開いたスタイレムは、高付加価値の日本製生地に加え、中国製を300マーク出展した。短納期や幅広い価格ニーズに応えるため、近年メード・バイ・ジャパンを強化しており、300マークはその成果の一部と言える。間もなく韓国での調達も本格化し、日本、中国、韓国製で内販の開拓を加速していく。