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小松精練 池田社長/加工数量の反転誓う/商工連携や雑貨向け強化も

2016年11月04日(Fri曜日) 午後2時53分

 小松精練の池田哲夫社長は本年度下半期(2016年10月~17年3月)、「フル生産、フル販売に近い形を目指す」として、主に生産性の向上に取り組みながら加工数量の反転拡大を狙うとともに、将来の新販路開拓の一環として、商工連携の強化やアセテート系素材の受注拡大、雑貨など生活資材分野への提案強化などを進める。

 本年度上半期(16年4~9月)の加工数量は前年同期比5%減で、5期ぶりに180万疋を割り込んだ。前期は中東民族衣装向けを軸に受注が好調で、休日返上のフル稼働が続いた。今期は期初から原則的に「暦通り」の稼働体制とし、その補完策として10%の生産性向上を目標に掲げた。同目標は上半期で3~4%の改善にとどまり、それが加工数量の減少にも影響した。

 池田社長は下期の反転によって通期で前期並みから微減にまで加工数量を回復させたいとの考えを示す。そのため設備の導線の見直しや省エネ・生産性アップの設備投資、加工方法の工夫などで生産性の向上を図る。

 販路開拓にも力を入れる。その一つがトリアセテートやジアセテートの受注拡大。現在、強みの高次加工をベースに同素材の加工開発を進めており、一部商品は17春夏の店頭に並ぶものもあるという。同素材の加工は現状、同業他社に後れを取っているが、スポーツ要素のミックスなど強みを生かしながら「諦めずにチャレンジしていく」考え。

 9月のパリ「プルミエール・ヴィジョン・レザー」に初出展し、海外バイヤーから大きな手応えを得たイミテーションレザーの拡販にも取り組む。近日中にブランディングして拡販体制を整える計画で、衣料、バッグ、シューズなど分野に「新しいポジションを築く」。現在はナイロン・ポリウレタンがベースクロスだが、今後はバリエーションも広げていく。

 商工連携としては、12月14、15の両日、東京都渋谷区の原宿クエストホールで、同社のデジタルプリント技術「モナリザ」の名を冠した展示会を、スタイレムと共同で初開催する。

〈16年4~9月は減収増益〉

 小松精練の2016年4~9月連結決算は、売上高180億円(前年同期比6・2%減)、営業利益6億8300万円(76・8%増)、経常利益8億6900万円(26・9%増)、純利益6億2200万円(25・2%増)と減収増益だった。(短信既報)

 事業別売上高は、衣料ファブリックのファッション、スポーツがそれぞれ4・2%、15・5%減少したものの民族衣装は9・8%増で、衣料ファブリック合計で5・1%の減少だった。資材ファブリックではリビングが8・2%減、車両が32・6%減、生活関連資材が5・3%減、その他が10・9%減で、医療・福祉のみ1・8%増加した。資材ファブリックはこの結果、9・1%減となり、ファブリック部門全体は6・2%減の163億円だった。製品部門は11・8%減の10億円だった。

 消費地別売上高は国内が10・6%減の116億円だったものの、海外は民族衣装向けがけん引し、3・0%増の64億円だった。

 営業大幅増益には原燃料費の削減や推進中の構造改革が寄与した。

 通期は売上高380億円(前期比横ばい)、営業利益12億円(39・0%増)、経常利益16億円(14・7%増)、純利益12億円(38・8%増)を見込む。