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タオル製造卸/デーリーユース伸びる/天候要因受けず健闘

2016年11月07日(Mon曜日) 午後3時51分

 タオル製造卸が今年、健闘している。デーリーユース用タオルが伸びたほか、ギフト向けで今治製を中心とした国産タオルが売れている。タオルは天候要因に比較的左右されにくく、苦戦するアパレルや寝装と比べて相対的に良い状況にある。

 タオル製造卸の中には前年並みや減収で推移する企業もあるが、前年実績を上回る製造卸が目立つ。

 プレーリードッグの2016年4~9月は前年同期比10%の増収だった。エコバッグなどタオル以外も売れているが、ギフト用タオルや一般品の今治製タオルハンカチが伸びた。小杉善の16年3~8月は量販店との取引が拡大して2桁%増収。スタイレムが展開する主力のギフトタオル「今治謹製」の16年2~7月は前年同期を5%上回った。丸眞の16年8月期も微増収、ナストーコーポレーションの16年5~9月も微増収、日繊商工の16年12月期もここまで、伸び悩んだ前年同期を上回り前々期の水準まで回復している。

 個社の販売戦略などが奏功している点が大きい一方、天候要因に左右されて春夏、秋冬とも苦戦するアパレルや寝装分野とは少し異なる状況にある。

 増収の一要因になっているのが、デーリーユースタオルの拡販だ。特に「低価格ゾーンが伸びた」(製造卸)との声がある。量販店では天候要因を受けて売れ行きの鈍い寝装品の売り場を減らし、代わりに天候要因を受けにくいタオル売り場を広げた店舗もあったと言う。平台に並べて特売するケースも見られ、タオルの増販につながった。他商材に比べてまだ売れるタオルを並べるという小売り側の悪戦苦闘も見て取れる。

 ギフトタオルでは、今治製タオルの引き合いが相変わらず強い。オーミケンシのライフスタイル販売部は、減少傾向だった仏事向けで今治タオルが多く入り、売り上げが前年より数%伸びた。「ギフト向けでもデフレ志向が強い」(製造卸)との指摘もあるが、今治製タオルは高額ゾーンを含めてバランス良く売れ、売り上げの押し上げ要因になっている。

 利益面も円高傾向で輸入仕入れ価格が下がっており、確保しやすい環境にある。

 一方で、消費マインドの低迷はタオルにも影響しており、実需には力強さに欠けるとの指摘も多い。さらに「円高による値下げ要求が増している」(製造卸)ほか、年末に向けては名入れタオルの動きが芳しくない。

 大阪タオル産業振興会が会員企業を対象に8月に行った「タオル流通動向調査」では、在庫水準について「過剰」と答えた先が37%に上り流通段階でのだぶつき感が持続しているなど、マイナス要因もあり楽観はできない。