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18春夏スポーツ向け合繊素材/展開シーン拡大へ動く/機能性高め、表面感にもこだわり

2016年12月12日(月曜日) 午後4時27分

 合繊メーカーのスポーツ素材では機能性をさらに高めるとともに、アスレジャーやタウンユースなどを狙い、表面感にこだわった開発も進んでいる。スポーツとファッション、織物とニットなど垣根がさらに低くなる中、素材の活躍の場を広げる動きが加速している。

 東レは18春夏、スポーツ向けの新素材として吸放湿性や制電性などが特徴のナイロン素材「モイスト+」の展開を始める。吸放湿性は従来品の3倍で綿以上を実現し、制電性などの機能も併せ持つ。軽量ダウンウエアなどに展開していくが、ウインドブレーカーなどこれまでポリエステルが多かったアイテムにナイロンを広げていくことも狙う。

 ストレッチ素材「プライムフレックス」はナイロンとポリエステルがあるが、近年はスポーツだけでなくタウンユースやビジネスなどにも広がって好調に推移する。18春夏はナイロンタイプをアウトドアなどで拡販するほか、ポリエステルタイプではタウンユース用を伸ばすため、コットン調やウール調など天然素材調の商品幅を広げる。また、織物とニットの垣根が低くなる中、織物でのポロシャツ用など新しい使われ方も広がっているという。

 東洋紡STCは18春夏、ナイロン薄地織物でさらなる薄地化を進めるとともに、タウンユースを意識した素材を拡充する。さらなる薄地化では新たに6デシテックス(T)糸を使った「シルファインV」を開発した。同社によると、市場に出ている6Tは3~4フィラメントが多いが、同社は7フィラメントで開発し、引裂き強度や柔らかさを高めているという。

 足元では欧州や韓国向けの市況が悪化している中、そのカバーとしてタウンユース向けの商品群を拡充する。重点素材の一つはナイロン66のY字断面糸を使った「アイシスエールEX」で、フルダル糸使いのタウンユースに適した表情を持たせている。仮撚糸でストレッチ性も持ち、ナイロン66を使ってより高い熱をかけ捲縮(けんしゅく)性を高めている。「シルファイン」シリーズからは、シワ加工やメランジ調などタウンユース向けの表情を持たせた商品群も打ち出す。

 ユニチカトレーディングは、持続撥水素材「タクティーム」を重点素材とする中、18春夏はナイロンタイプを新たに展開する。従来のポリエステルタイプと同様に生地表面のタッチや水滴ころがり性を持ちながら、ナイロンならではのしなやかで滑らかな風合いを持たせた。アスレジャーなどにタクティームを広げる狙い。難燃ビニロン素材「ミューロンFR」もアウトドア用シャツなどに提案していく。バーベキューなど火を使う場所での安全性から、注目されているという。キャンピング関連のほか、スポーツやカジュアルなどにも展開していく。