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東洋紡/エアバッグ事業増強/総額100億円の投資

2017年01月05日(木曜日) 午後3時24分

 東洋紡は、自動車用エアバッグ事業で、タイでの基布生産能力を倍増させるなど2017年度(4~3月)から20年度にかけて総額100億円の投資を行い、拠点の整備、生産能力の増強を図る。

 同社のエアバッグ事業は日本、タイ、中国、北米の世界4拠点で基布生産を展開、グローバルにエアバッグメーカーの需要に応えている。今回、エアバッグ事業増強の第1段階として、08年にサハグループに売却した後も、協力工場として活用してきたタイのエラワン・テキスタイルのエアバッグ用基布の織布工場を分離、自社化した上で生産能力を倍増する。

 1月にエラワン・テキスタイルと同じ場所に設立し3月に稼働する新会社、東洋紡サハ・セーフティーウィーブは、資本金10億バーツ(約30億円)で東洋紡75%、サハグループ25%の出資比率となる。

 新会社はエアバッグ用基布の専用工場で、既存事業部分を整備し17年半ばまでに3割拡張する。同時に隣接地に新工場を建設し18年初頭に稼働させる計画。これによりタイでの基布生産能力は現在の月産150万平方メートルが倍増する。

 総額100億円の投資のうち、タイでの拠点整備、生産能力増強に50億円投資する予定で、残りの50億円は日本、中国、北米拠点での生産能力の増強に当てる。現在各拠点の生産能力は月産約50万平方メートルだが、20年度にかけて、それぞれ倍増させる。14年にタイ・インドラマ社と共同で買収した独PHP社の原糸供給や欧州でのエアバッグ工場についても、需要動向を見ながら今回の投資とは別の投資を検討する。

 エアバッグ市場は新興国市場での自動車への装着率上昇から、年率6%で成長すると見通されている。同時に同社の「原糸から織布までの一貫体制やグローバル市場での供給能力への評価が高まっている」(加島壮郎エアバッグ事業総括部長)ことから、グローバル市場で日系自動車メーカー以外でのシェア拡大も期待でき、20年度には投資に見合う成長が得られると判断した。

 同社では20年度にエアバッグ用基布供給で世界トップグループの一角に食い込むとともに、生産量、売上高ともに現在から倍増させることを目指す。