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17秋冬服地/「天然調合繊」が台頭/背景に北陸産地の技術力

2017年01月25日(Wed曜日) 午前11時12分

 17秋冬シーズン向けテキスタイルは各生地商社が「市況は完全に悪い」と口をそろえる中、それぞれの提案が加速している。市況悪化を高付加価値テキスタイルで打開しようと各社が積極的な打ち出しを進める中で注目されそうなのが、「天然素材に見える合繊」という切り口だ。

 「スパンライクな合繊が一つのポイントになる」(スタイレム)、「天然素材に見えるものなど化合繊のバリエーションを充実」(瀧定名古屋)、「綿やウールに見える合繊を多用した」(サンウェル)というように、ポリエステルやナイロンの糸を使ってイージーケア性を付与しながら、綿など天然繊維に見えるテキスタイルが、17秋冬向けの主役の一角を占めそうだ。この傾向は「布帛のようなジャージー」「ジャージーのような布帛」と併せ、数シーズン前から加速してきているものだが、17秋冬向けで一気にそのバリエーションが拡大した。

 レディース向けだけでなくメンズ向けでも傾向は同じ。メンズ向けを主体とする川越政では経糸ナイロン、緯糸綿インディゴの交織素材がここ数シーズンの売れ筋素材になっており、この好評を受けて17秋冬向けではナイロン部分をインビスタの「コーデュラ」ナイロンに差し替えたバージョンも投入する。

 「天然調合繊」の台頭には、北陸産地の技術力が大きく関係している。例えば、丸井織物(石川県中能登町)はポリエステル長繊維100%使いで天然繊維調の見た目と風合いを持つ自社生地ブランド「アルトリツモ」を投入し、好評を得ている。ケイテー・テクシーノ(福井県勝山市)も「カンティアン」という自社生地ブランドの中で、天然繊維に見える合繊素材の開発を加速している。こうした北陸産地の糸加工技術と生地加工技術が、17秋冬向け提案で一気に台頭した「天然調合繊」というトレンドの背景になったことは間違いない。