不織布100選(63)~成長する理由~

2017年01月30日(月曜日)

日本バイリーン 衣料・生活資材

家庭用マスクを次の柱に

 不織布を中心とする接着芯地を長期にわたって販売し、アパレル産業を支えてきた日本バイリーン。接着芯地は同社の祖業の一つとも言え、衣料資材は現在も重きが置かれている分野だ。ただ、国内での衣料品生産が伸び悩む中、新たな柱が求められるのも事実。衣料・生活資材本部は家庭用マスクを次の柱に指名し、育成を図っていく。

 同本部が家庭用立体マスクの本格販売を始めたのは2015年の4月。「フルシャットマスク」の市場投入に始まり、敏感肌の人のための「フルシャットマスク肌にやさしい」、紫外線対策を考慮した「フルシャットマスクUVカット」を上市するなど展開アイテムを拡大。16年9月には「フルシャットマスクふわっと椿オイル」を発売した。

 新商品は、椿オイル配合レーヨンの使用による保湿性の付与、約2倍の厚み(他社立体マスクとの比較)を持つ面体による柔らかな装着感など、リラックスするための工夫が施されている。強力帯電処理によって細かい粒子をキャッチする「トリボレックフィルタ」を使用し、吸気抵抗値を抑えることにも成功している。

 トリボレックフィルタは同社の特許技術であり、他社のマスクとは一線を画す商品として高評価を獲得した。大手チェーンドラッグストア複数社で採用されるに至り、全国のドラッグストア3000~4000店舗(日本には1万8000店舗のドラッグストアがあるといわれる)で取り扱われるようになっている。

 衣料・生活資材本部の井上尚巳本部長は「商品と会社の認知度向上が課題。B2Cは日本バイリーンにとって未知の領域に等しく、先兵となって開拓を進める」と話す。家庭用マスクの販売は「20年には現在の5~10倍に成長させる」とし、3月17~19日に幕張メッセ(千葉市)で開催される「JAPANドラッグストアショー」に初出展するなど訴求を強めていく。

 生活資材のホビー分野では、接着芯地の「アウルスママ」シリーズを販売。従来はハンドソーイング向けが中心だったが、ハンドクラフトの開拓も進めたいとの考え。

 他方、衣料資材についてはグローバルネットワークを生かした取り組みが主体になっている。衣料資材は同本部にとっては大きな塊であり、グローバルオペレーションをはじめとする強みのさらなる発揮を狙う。

(毎週月曜日に掲載予定)