担当者に聞く ユニフォーム最前線 17

2017年02月02日(木曜日)

ナカヒロ 社長 金田 至保 氏

構造改革で大幅増益へ

  ――前期(2016年11月期)を振り返って市況はいかがですか。

 前期業績は微減収増益となりました。15年に比べ大型案件が少なく、新たな需要も計画通りには取りきれなかったことが減収要因です。

 利益面では大幅に改善しました。15年からレディース事務服の製品販売事業を譲渡したり、アカツキ商事から移管されたユニフォーム事業の収益改善が進んだりしたことが要因です。

 昨年の市況は、官公庁、学生服は前年並みでしたが、一般企業制服では特に6月から金融機関向けの販売が進みませんでした。景気の不透明感やゼロ金利政策の影響で金融機関の収益が圧迫され、ユニフォームの更新需要を抑制したことが背景にあると思います。

 地域的には需要の拡大が東京圏に集中しているように感じます。大阪に本社がある当社としてはまだ東京では十分にシェアを伸ばせておらず、これから拡大していきます。

  ――今期(17年11月期)の戦略をお聞かせ下さい。

 事業再編効果でようやく経営基盤が確立しました。今期が当社らしさを発揮するための元年になります。当社の事業内容を改めて振り返るとビジネスユニフォームが売り上げの6割、学生服が4割ほどです。生地での販売が大半で製品ではまだ量が少ないので、素材から企画、縫製までの総合的な提案力を強めたいと思います。具体的には市場規模が大きい東京で縫製やパターンにも詳しい社員に営業を担当してもらい顧客のニーズに応じて幅広い提案ができるようにしました。このように生産と営業が一体となり、受け身ではなく積極的に提案していきます。

  ――今後の課題は。

 新たに当社が販売するような防刃、防炎といった特殊用途の生地の販路をいかに開拓するかです。昨年から販売している防刃機能の織物は、高強力で耐切創性に優れています。開発した杉本織物の販売代理を当社が行っていますが、海外の展示会でも出展しアピールを強めています。資材メーカーなどでは既に販売実績がありますが、防刃ベストや手袋といった衣料品では販路が少ないのが現状です。警察をはじめとする官公庁での需要に期待します。

 防炎生地については今年、ニッケが新たな原料を使って製造した生地の販売を始めます。高い耐熱性を持ち火災現場の救出作業のとき、火に直接当たっても着用者の身を守ります。地域の消防団の活動服などでの広がりに期待します。

(毎週木曜日に掲載)