不確実性の時代 どうするテキスタイル産地(3) 尾州(前)

2017年02月02日(木曜日)

尾北毛織工業組合理事長 木村正人氏

この1年は調整の時期

 尾州には、尾西、尾北、津島、名古屋、岐阜県の五つの毛織工業組合がある。その一つ、尾北毛織物工業協同組合の木村正人理事長(中隆毛織社長)に尾州毛織物産地の現状と課題、今後の展望を聞いた。

  ――紡毛織物ブームが踊り場に入ったようですね。

 昨年3月時点で、整理工場へ6、7月までの加工指図が入りました。しかし、その後が来なかった。3年ぐらい良かったのですが、今は悲観ムードが強いですね。紡毛が厳しくなっており、梳毛についてもいい話はありません。紡毛の糸も生機も残っています。加工反については11、12月に引き取る動きがありましたが。

  ――17秋冬向けは。

 在庫調整があるので、生産は、この3年のような“イケイケどんどん”という状況にはならないでしょう。

  ――「ウールウールした生地はいらない」との声が顧客の間で出る中で、経に長繊維を採用した生地など、これまでと異なる複合生地が尾州産地で多数企画されています。

 そういうことをしないといけません。顧客もそれを必要としています。尾州にはさまざまな技術があり、その組み合わせでいろいろな生地を作れます。一つのお題に対して、いろいろな答えが出てくるのが尾州という産地です。

  ――複合生地の売れ行きは。

 それなりに反響があります。ただ、紡毛織物の生産量はかなり大きかったので、その減少をどれだけカバーできるかということになります。

  ――今後の課題を。

 この1年、頑張らないといけません。昨年前半のような勢いがなく、調整の時期になります。織布を受託している工場が、仕事がないからと廃業してしまっては困ります。それをどう防ぐかですね。輸出にも期待しています。