ミラノウニカ2018春夏 トレンドは (上)

2017年02月08日(水曜日)

生地を重ねる効果で

 18春夏向けのテキスタイル展「ミラノ・ウニカ(MU)2018春夏」のトレンド・エリアは、ホール16から移転してホール8の広いスペースに設置された。手前でインスピレーションを提案、奥にテーマごとのイメージを表現したオブジェを展示し、テキスタイルは長いロードのように飾っていた。

 スタイル委員会アートディレクターのステファノ・ファッダ氏は、18春夏のインスピレーションについて「旅をすることにより得た経験と知識が、異文化との新しい出会いによりクロスオーバーされ、全く異なるものに相互関係をもたらす」と語る。その土地柄とは明らかに対極にある人々をさまざまなロケーションや歴史に結合させることで新たな相違が生じる。

 そのイメージとして今回、3人の登場人物と場所を選んだ。①エジプトの伝説の女王ネフェルティティがリゾート地のイビザに登場したら美しいサンセットが美麗なネフェルティティの横顔に輝くだろう②ロシアの芸術家カジミール・マレーヴィチが南イタリアの保養地ソレントに登場したら③トリノ出身の建築家カルロ・モッリーノが東西の文化の通り道テヘランに行けば――と思い描く。

 このイメージに基づく三つのカラーテーマとして「イビザのネフェルティティ」「ソレントのマレーヴィッチ」「テヘランのモッリーノ」を提案した。

 「イビザのネフェルティティ」は、エジプトを思い浮かべる砂色をベースに全て砂っぽいカラー。ゴールドが重要。暖かなイエロー。アクセントにはグリーンとバイオレット。

 「ソレントのマレーヴィッチ」は、ソレント特産のレモンイエローやオレンジ、レッド。海を思わせるブルーのバリエーション。

 「テヘランのモッリーノ」は、木の色を生かしたデザインを好むモッリーノらしくウッドカラーのバージョン、エキゾチックなペルシャブルーやモスクの色。シルバーは大切な色でモスクのガラスを連想させる。

 さらに「ニュートラルカラー」を3テーマに組み合わせる。亜鉛の白、黒鉛の黒、クリーミィホワイト、ニュートラルグレー。

 今シーズンのテキスタイルの傾向は流動的なガーゼ▽薄手のコットン▽メタリック▽大きなプリント▽ヒッピー風効果。マテリアルはそれぞれが自由で上品に重なり合う。この「重なり合う」ということは重要なポイントで、コントラストではなくシンプルな生地を重ねることにより新しい命を生み出す。

(インプレス代表川上淑子 取材協力 ミラノ・ウニカ/イタリア貿易促進機構)