担当者に聞く ユニフォーム 最前線 ⑱

2017年02月09日(木曜日)

東洋紡STC 取締役執行役員 繊維第2事業総括部長兼 ユニフォーム事業部長 清水 栄一 氏

愚直に生地開発・提案を

  ――今期(2017年3月期)もあとわずかです。

 増収ですが利益は横ばいといった状態でここまでは推移しています。ワーキングユニフォームは備蓄アパレル向けに勢いがありませんでしたが、後半からは流通在庫の調整も終わり荷動きが出始めています。別注ユニフォームも運輸などが堅調でした。東京地区では、サービス分野を中心に東京オリンピックに向けて大口案件も獲得できています。ただ、サービスユニフォームは別注も含めて競争が激化しており、売上高が増加しても利益がそれについてきていないことが課題です。また、生産・調達コストの面では昨年11月から急激に円安となったことがここに来てボディーブローのように利いてきました。

  ――来期(18年3月期)に向けたユニフォーム事業の戦略は。

 やはり素材メーカーとして愚直に生地開発・提案を続けることが第一です。今期も備蓄アパレル向けにVP加工の新商品を投入するなど成果もあります。今後はさらにポリエステル長繊維といった原料の海外調達も強化する必要があります。加えて、海外を含めた生地から製品までの一貫生産・調達、そして物流まで含めた東洋紡グループ内のバリューチェーンによってユーザーが求めるサービスをどれだけ提供することができるかも、ますます重要になってきました。

 サービスユニフォーム分野を中心にニットのトレンドも強まっています。そこで当社が得意とするスポーツ素材の原料やノウハウをユニフォーム向けに活用したニット素材・製品の開発を進めます。既に開発が終わり、市場に投入したものもあります。東京で総合展示会を実施してきましたが、この成果を引き続き発揮していきたいと思います。

  ――今後のユニフォーム素材の市況については。

 備蓄アパレル向けは現状の流れがしばらくは続くでしょう。サービスユニフォームは競争が激化していますから、パートナーと連携ながら拡大を目指すことが重要。特に別注ユニフォームは、オリンピック需要に向けて18年度が勝負の年になります。ここで五輪需要を具体的に獲得しなければなりません。その意味で17年は、それに向けた仕掛けや準備のための極めて重要な年になると考えています。

(おわり)