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活用、着実に進む/ASEAN素材/量産化、販路開拓実績も

2017年02月17日(Fri曜日) 午後3時14分

 「第3回アセアン縫製用素材展」(日本繊維輸出組合主催、日本繊維輸入組合協賛)が今日17日までテピア(東京都港区)で開かれている。継続出展する企業の提案を見ると、素材と同時にさまざまなサプライチェーンに応える体制も訴求している。

 日本繊維輸入組合が財務省貿易統計を基にまとめた2016年のアパレル輸入統計によると、ASEAN地域からの輸入は、金額6168億円(前年比1・4%減)、数量8億4158万点(11・5%増)。金額は為替変動などの影響で減少したが、数量は着実に拡大した。同輸入全体に占めるシェアは金額24・3%、数量23・2%で、金額・数量とも上昇して2割に達した。対日衣料品生産で同地域での基盤が整備されている様子がうかがえる。

 現地で調達できる素材の開発は縫製量の拡大と同時に重要性が高まってきた。関税フリーのコストメリットを享受できる、二国間ないし広域の経済連携協定が課す原産地工程ルールに適合させるためであることは言うまでもない。その進展度合いはコストと品質を両立したASEAN域内一貫生産の高度化に直結する。開発競争も激化しており「今後は自社の強み、特色を出せる開発をしなければならない」との声も上がる。

 一村産業は経糸が制電機能長繊維の織物を提案する。原糸・原綿・テキスタイルまでの供給に機能を絞り、紡績や織布、染色など各工程で取り組み先に技術者が入り込んで開発する。インドネシアに続き、14年からベトナムでの開発に着手したところ、2年で急激に立ち上がった。北陸、中国を加えた4拠点連携で適地生産ニーズに貢献する。

 日鉄住金物産はメンズアイテムやシューズ側地など資材系でインドネシア開発素材の販路が増え、縫製までの国内一貫生産も深めた。現地紡織企業が開発したカポックとオーガニック綿の紡績糸を使った素材も新たに開発した。担当者は「周辺国との競争が強まれば、合理化でまだ競争力を発揮できる」と課題と開発余地を残す現状を話す。

 スタイレムは現地法人を置くインドの開発背景を紹介。SCや郊外店チェーン向けに実績を拡大したという。技術者が入り込んで品質管理体制を構築する現地有力メーカーとの協業関係を訴求する。ハイゲージニットボトムスで縫製までの量産実績を作り、製品一貫対応に向けた縫製工場開拓を今後の課題とする。

 豊島はインビスタ社の機能素材のほか、ミリタリーやワーキングテイストの織物「グランテックス」を披露。中国では約40品番の在庫機能を持つほか、ベトナムでの供給も伸ばしており、縫製地の要望に応える供給体制強化に取り組む。

 蝶理は合弁染工場ウラセ・プリマ生産の素材バリエーション拡大に取り組む。縫製までの国内一貫生産を増やすブラックフォーマルに加え、レディース向け拡大を狙うカラーの多様化を掲げる。