縫製業の変革者たち―NEXIOユーザー事例 第4回

2017年02月27日(月曜日)

三和ドレス

品質安定化へ大きく寄与

 三和ドレスは1966年創業のブラックフォーマルを中心に生産する高級婦人服の縫製工場で知られる。創業当初の東京都練馬区から78年に岩手県二戸市へ工場を移した。現在は盛岡市、二戸市に工場を構え、百貨店向けのブラックフォーマル製品を生産する。従業員は両工場合わせて約160人で、平均年齢が36歳と若い。機械もCAD/CAMはもちろん、ミシンを約120台取りそろえるなど設備面も充実する。

 中でも「アイロンの数は多い」と答える大沢孫蔵会長。ミシンとアイロンの数は、3対2の割合でそろえる。特に無地系が主体のブラックフォーマルでは「アイロン作業によるバストや背中、ウエスト部分のくせ取りは製品の立体感に関わる重要な作業」とし、高水準のアイロンワークを強みとする。

 人材の充実も大きな武器の一つ。特に盛岡工場では毎年、数人の新入社員が入社し、20代の若手社員が切磋琢磨(せっさたくま)しながら技術向上に努めている。2001年から継続出場する技能五輪全国大会でも、金賞や銀賞の受賞経験があるなど技術者のレベルは高い。

 人材育成と同時に技術の伝承もモノ作りには不可欠。そのための設備更新にも余念がない。以前からブラザー工業のヘビーユーザーで2015年に秋田県で開かれた「2015 第39回東北ミシンショー 東北アパレル産業機器展」で当時発売したばかりの「NEXIO(ネクシオ)S―7300A」と出会い、すぐに1台試用出荷を依頼したという。その後の社員からの好反応を受けて昨年3台、今年1月にも2台追加し、計6台保有する。

 厚物や薄物などさまざまな生地を扱うことが多いというブラックフォーマル向けにとってタッチパネルの搭載は格段に操作性を向上させたほか、素材に合わせて送り歯調整を可能にする機構は縫いずれ解消にもつながり生産効率化の一助となっている。段部縫製時の目詰まり低減により糸調子も均一にでき、品質安定につながっている。

 今後は、古いミシンと入れ替えながらの導入を検討するなど生産効率を優先したモノ作りで、ブラックフォーマル向けだけでなく、幅広い分野でも活用していくという。

(毎月末に掲載)