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カンボジア/最賃交渉 7月に開始/来年施行へ10月決定

2017年06月26日(Mon曜日) 午前11時22分

 イット・サムヘン労働職業訓練相は19日、2018年に適用されるカンボジア繊維産業の最低賃金を巡る交渉が7月に始まる見込みであると発表した。来年(7月22日投票)の国政選挙を見通し、「不必要な混乱」を生む可能性があるとして、賃金の交渉過程を争点としないよう、同相は政治家に呼び掛けてもいる。「プノンペン・ポスト」が報じた。

 13年(7月28日投票)の国政選挙をきっかけに起きた最低賃金への労働者の抗議活動は大規模な反対運動へと発展し、14年1月にはストライキ参加の労働者に当局が発砲し、5人が死亡している。

 今年7月からの交渉は、組合・企業・労働省がそれぞれの希望賃金額を提示することから始まる。8月には組合・企業との2者間面談を労働省が設定する予定で、9月には3者間で交渉する。最終的な国定最低賃金は今年10月に確定し、18年に施行される。

 現行の最低賃金月額は153ドル。前年の140ドルから10%近く上昇した。

 同国の最低賃金問題では、労働省が提示する全産業対象の最低賃金法案への懸念もある。賃金関連の独立調査禁止や最低賃金に対する反対運動の禁止を含め、言論の自由を踏みにじり、各組合内での意見の交換を断つ可能性があると、労働者側は批判。

 発注者側の大手アパレルブランドを代表する米国アパレル・履物協会も、法案の再考をカンボジア政府に要請している。「既に難しいとされている交渉にさらに大きな課題を投げ掛ける」可能性があると懸念する。

 これに対し労働省の報道官は、同法案は本年末まで国会で採択されない見込みであることを説明の上、こうした懸念の声を退けている。

〔アパレルリソース・イン・インドシナ〕