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出展者の直販シフト鮮明に/高まる華南市場の重要性/「インターテキスタイル・パビリオン深セン」開幕

2017年07月07日(Fri曜日) 午前10時42分

 中国南部(華南)市場に焦点を当てた生地・副資材展「インターテキスタイル・パビリオン深セン2017」が6日、広東省深セン市で開幕した。日本企業9社が出展する「ファイン・ジャパンパビリオン」は目玉の一つで、活発な商談が期待される。華南市場の重要性が高まる中、出展者の直販シフトが鮮明になっている。会期は明日8日まで。

(深セン=岩下祐一)

 今年のインターテキスタイル・パビリオン深センには、中国、日本、韓国、台湾、香港、ポルトガルなどの約700社(前年675社)が出展、3日間で2万人弱の来場が見込まれている。

 目玉の一つが、ファイン・ジャパンパビリオンだ。地元高級レディースブランドによる日本製生地採用が増え、日系企業の華南市場への関心が高まる中、昨年初めて開設された。2年目の今回はサンウェル、宇仁繊維、双日ファッション、桑村繊維、コッカ、大松の連続出展企業6社に加え、スタイレム、柴屋、播の3社が初出展している。

 播は、独自性のある日本製先染め織物を地元ブランドや、香港に調達拠点を置く欧米アパレルに向け訴求する。「今回展を機に中国内販の可能性を探りたい」と営業部販売課の笹倉健二氏は話す。2回目の出展となる大松テキスタイル営業部の島村隆史課長は、「この1年の商売を通じ、中国ブランドのレベルの高さを知った」と話し、より厳選した素材をそろえ新規顧客の開拓を狙う。

 華南地区には「歌力思」「影児」「珂莱蒂爾」「瑪絲菲爾」など、中国を代表する高級レディースを含む千を超すブランドがあり、約3万人のデザイナーが働く“ファッション都市”だ。「最近は中小規模の“潮牌”(ストリートブランド)が増えている」(柴屋上海事務所の翁琴琴所長)、「製品を備蓄しブランドに卸す新しい業態の企業が大事な顧客になっている」(スタイレムの現地法人、時代夢商貿〈深セン〉の山田智彦副総経理)と言うように、新たなビジネスチャンスも生まれており、内販に取り組む企業にとっての重要性が高まっている。

 こうした中、日系企業は、上海を中心とする華東に加え、華南市場を重視。出張による直販と現地のエージェント経由での販売の両輪で展開してきたが、最近では直販シフトが鮮明になっている。

 スタイレムはエージェント経由の販売が従来多かったが、顧客情報がスムーズに入手できないなど問題があったため、時代夢商貿〈深セン〉の営業人員を昨年拡充。直販の売り上げがエージェント経由を上回った。「今年1~5月だけで30社弱の顧客を開拓した」と安田季隆取締役中国総代表は話す。

 サンウェルもエージェント経由で販売してきたが、直販を本格化するため華南地区での拠点の新設を検討する。

 桑村繊維は今年、対面商談を重視し、上海からの出張の機会を増やしている。