PwC予測/香港、17年の小売売上高4%増/4年ぶりのプラスに

2017年07月07日(Fri曜日) 午前10時57分

 国際会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のアジア太平洋地域・香港・中国を担当する小売り・消費者部門の責任者、鄭煥然(マイケル・チェン)氏はこのほど、香港の2017年の小売売上高が前年比3~4%増になるとの見通しを示した。実現した場合、4年ぶりのプラス成長となる。5日付「香港経済日報」などが伝えた。

 本格的な市況回復は来年からで、18年の小売売上高は前年比で6~7%増加するとみている。比較対象となる直近年の数値低迷や米ドルの安定、ユーロ、日本円の上昇見通しなどを理由に挙げた。

 業態別では低迷の続く高級品と宝飾品が今年中に底を打つと予測。このうち高級ブランドは中国本土からの旅行需要の回復が消費を後押しし、20年の売上高はピークだった13年当時の水準まで持ち直すと指摘した。

 医薬品・化粧品の販売も安定を維持する見通し。中国が化粧品の輸入に関する税を引き下げたことも、香港への影響は軽微と表現した。香港の品質保証の本土客に対する訴求力は依然強いとしている。一方、本土への転売を目的とした香港でのスマートフォンの購入減と住宅市場の安定を目指す香港新政権の新措置導入の観測もあって、電子製品と耐久消費財は今後5年間、消費の減少傾向が続くという。

 今年1~5月の小売売上高は前年同期比0・7%減。今年4%成長だった場合、4500億香港㌦を超える水準になる。

 鄭氏は今後も旅行消費の主力であり続ける本土客の消費拡大に向け、香港への入境規制を緩和するべきだと指摘。クルーズ船が寄港する埠頭(ふとう)の稼働率引き上げや主要観光施設の拡張、未認可の違法ドラッグストアと旅行者への買い物強要行為に対する取り締まり強化の必要性も強調した。

 電子商取引(EC)については、小売売上高に占める割合が5%に満たず、「香港市民の間でまだ定着していない」とし、旅行者向けに整備するべきだと提案。旅行者が各国・地域に戻った後もECを介して香港製品を購入できるよう市場を整えることで、長期的な顧客関係を構築できると呼び掛けた。〔NNA〕