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秋利美記雄のインドシナ見聞録(40)/日本のコンビニ、人気は上々

2017年07月18日(火曜日) 午後4時23分

 日本のコンビニチェーン最大手のセブン-イレブンがホーチミン市の中心にあるオフィスビル内に1号店を開いたのは6月中旬のことだった。その後ひと月も立たないうちにオフィスが集まる中心部に4店舗を次々とオープンした。日本やタイに旅行などで出掛けセブン-イレブンの存在を知っていたベトナム人も多いため、1号店の開店時には早朝から会社員ら多くの客が詰め掛け、店の外まで長蛇の列が出来上がった。レジは大混雑し、会計は20分待ちだったという。

 ベトナムでのコンビニストアはこの2~3年で急速に店舗数が伸びており、2016年時点で既に1千店舗を超えている。地元資本によるビンマート+、シンガポール資本のSHOP&GO、タイ資本のB'sMart、香港資本が運営するサークルK、日本勢のファミリーマートとミニストップといった従来の主要6社に加えてセブン-イレブンの参入により各社の競争はさらに過熱すること必至である。

 ベトナム人消費者の購買動向に関する各種調査の結果を見ると、生鮮食料品を中心に従来市場での買い物がまだ根強いが、若い世代ではコンビニ派が急速に伸びているという。こうした時流に乗ることを見越してか、セブン-イレブンは3年後には100店舗、10年後には千店舗まで拡大する計画を立てている。

 日本のコンビニでは、日系コンビニチェーンとして09年に初めてベトナム進出したファミリーマートが先行している。同社は、当初のベトナムパートナー企業フータイとの連携がうまくいかず提携をいったん解消した経緯を持つが、昨年7月に別のベトナム財閥企業VIDグループと提携してから出店を加速し、現在130店舗以上まで出店を伸ばしている。

 ファミリーマートはベトナム進出当初から地元密着型の戦略で、町の中心から外れた、外国人のほとんどいないようなローカルな住宅地に出店している。店内にはイート・イン・スペースがとってあり、いつ店の前を通っても、若い人たちの姿が見られ、若者のたまり場となっている感がある。ホーチミン市中心部に集中して出店を展開し始めたセブン-イレブンとはまったく対象的である。

 現時点では、セブン-イレブンも含めた日本勢3社はいずれも他の主要4社よりも店舗数では少ないが、日本のコンビニの人気は上々で、ゆくゆくは日本勢各社がこの分野で他を凌駕(りょうが)するのではないかという気がしている。

 あきとし・みきお 繊維製品輸入販売会社カラコロモ〈東京〉代表、ミラン・コンサルタント〈ホーチミン〉副会長