衣料EC「グラナ」/トップに聞く(上)/香港拠点に事業急拡大

2017年08月01日(Tue曜日) 午前11時8分

 香港を本拠にオンラインのアパレルブランドを展開する新興の「GRANA(グラナ)」が急速に事業を広げている。香港の倉庫に商品を集め、世界に一括配送する経営モデルが特徴で、販売地域はここ2カ月で従来から5倍以上に増えた。豪州人創業者のルーク・グラナ最高経営責任者(CEO)は、香港の充実した物流網と豊富な人材、地理的な優位性を活用し、中間コストを省くことで市場を世界に広げていると説明する。

  ――グラナの事業について。

 われわれは電子商取引(EC)のファッションブランドで、香港に本部を置く。倉庫のある香港から日本を含む66カ国・地域(7月27日現在)へ商品を直接届けている。今後さらに市場を広げる予定だ。従業員は増えていて、現在70人以上が香港で働く。

 事業では重視している三つの項目がある。一つ目が「ファイン・ファブリックス」で、主に生産チームが世界中を飛び回って良質な素材を探している。私自身も探しに出ることもある。具体的にはペルーのコットン、中国のシルク、日本のデニムなど。他にもイタリアのメリノ、モンゴリアン・カシミヤもある。

 二つ目は「モダン・エッセンシャルズ」、つまりデザインだ。ラグジュアリーとベーシックなデザインを心掛けている。三つ目は「オネスト・プライス」。中間業者を介さず、消費者に直接届けているほか、店舗を持たないことで在庫管理の費用もかからない。こうして、低価格を実現している。

  ――工場はどこにあるのか。

 例えば、ペルーの高級綿「ペルヴィアンピマコットン」を使ったTシャツは現地で製造し、香港の倉庫に運ばれてくる。その他の商品は中国本土の提携工場で製造していて、その後梱包(こんぽう)されて香港に届く。日本産のデニムも同じで、本土工場で縫製、洗われた後、香港に運ばれる。工場はその素材ごとに異なり、本土に点在している。

 やはり、中国の製造業は能力があると見ている。香港には倉庫機能を置くのみだ。

〔NNA〕

【プロフィル】

 ルーク・グラナ=GRANA創業者兼最高経営責任者。豪州人。2012年10月、ペルーを旅行中に「ペルヴィアンピマコットン」に出会い、グラナの事業構想を思いつく。片道航空券を手に13年に香港へ移動し、14年10月に会社を立ち上げる。香港ではフィッティングルームとして、初の旗艦店を香港島セントラル(中環)に設置。16年10月に現在の黄竹坑オフィス兼倉庫(面積1万8千平方㍍)に移転した。販売する国・地域はここ2カ月で従来の12から66に広げた。会社設立から16年12月までで、計1600万米ドルの資金調達に成功している。