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特集 スクールユニフォーム(2)/SSC会の調査から市場を読み解く/3年ぶり総販売数量拡大

2017年08月21日(Mon曜日) 午後2時45分

 スクールスポーツウエアメーカーで構成する任意団体のSSC会(スクール・スポーツ・クラブ、河合秀文会長=明石スクールユニフォームカンパニー社長)は、これまで会員企業を対象にしたアンケートを実施し、生産実績や素材傾向、今後の展望について調査している。2016年度(16年4月~17年3月)の結果を基にスクールスポーツウエア市場を読み解く。

〈2年連続の減少から一転/モデルチェンジ活発化?〉

 16年度のトレーニングウエアやTシャツなど、スクールスポーツウエア全品目の総販売数量(13社)は3年ぶりに増加し、前年比3・9%増の1890万4700枚だった。

 14年度以降、消費増税や、原材料の高止まりと円安によるコストアップの値上げの影響に加え、生徒数の減少もあって、総販売数量は減少してきた。16年度は一部のスポーツ専業メーカーの事業縮小などに加え、モデルチェンジが活発化していることなどから、増えたものとみられる。

 特に品目別の16年度実績では「半袖Tシャツ・アスレチック類(半袖Tシャツ類)」が15年度比18・2%増の597万8800枚と大幅に増加。透け防止や防融など、機能性向上の新商品が増えてきた。

 「半袖Tシャツ類」「水泳着類」以外の品目は減少し、中でも「布帛・ショートパンツ類・ブルマー類」「ウインドブレーカー」はともに14・8%減で大幅に落ち込んだ。アイテム的にトレンドに左右されやすく、ここ数年の統計を見ても浮き沈みが多い。

 今17年度は、8品目中、4品目が16年度実績を上回る計画で、総販売数量は16年度比1・3%増の1914万5100枚となる。1900万枚台は4年ぶり。

 特に16年度大きく増えた「半袖Tシャツ類」の17年度計画は、01年度に600万枚を割って以降、久しぶりに600万枚を超える。一方で、「晒トレーニングウエア」は14年度以降減少が続き、04年度に200万枚を割って以降、ほぼ半減した。

 カラートレーングウエアの素材傾向について(回答13社)は「ポリエステルベース差別化、機能素材」の採用が前年より1ポイント上がり53%になった。17年度計画でも55%と、2ポイント上昇するとみている。

 トレーニングウエア、アスレチックウエアの差別化機能素材の内容について(回答13社)は、16年度に続き「吸汗、速乾」が最多で、全社が採用。「UVカット」(8社)、「高強力」「環境対策(エコ)素材」(それぞれ7社)と続いた。

 消費者からのクレーム(回答11社)では「ピリング・スナッキング」「色落ち、変色」がともに7社と多く、ここ数年同じ傾向が続く。

〈売上漸減に“生徒減”直撃/価格の二極化進む〉

 16年度入学商戦の問題点について(回答9社)、最多となったのは「シーズン小口追加の頻発」で、前年度から2社増え、9社全てが問題点に挙げた。次いで「原反、付属の入荷遅れ」4社、「売上漸減」が1社あった。前年度は3社あった「予約受注の遅れによる混乱」は16年度回答がなく、スムーズに供給できたようだ。

 売上漸減の要因(回答10社)は、「生徒減による目減り」が前年度から15ポイントも上がり46%。続いて「持ち下がり・買い控え」29%、「単価ダウン」16%で、「その他」は31%もあり、さまざまな課題に直面しているようだ。

 今後の活性化策について(回答13社)は、「売上数量、シェアアップ」が最も多く8社。「モデルチェンジによる高付加価値化」「早期受注による備蓄生産」がともに7社で、「在庫圧縮によるロス率低減」と続く。

 価格の見直しでは「素材・デザイン等によって高価格化と一方、ローコスト品の価格低下が進み、価格のバラツキや二極化が進むと思う」が前年度と同じ10社で最多。「全般に横ばいと思う」が4社、「上がると思う」が2社で、「全般的に下がると思う」「入札によってコストと関係なく下がると思う」はともに0社だった。

 学納ウエアの海外生産について(回答13社)は「一部商品で行っている」が10社で最多だった。「検討中だが実行はまだ」「当面やる気はない」「その他(計画生産によるコスト低減化)」は各1社と16年度と同じ結果だった。

 売り上げ全体に占める輸入品のシェアは、前年度から4ポイント下がり、20%となった。

 《SSC会は明石スクールユニフォームカンパニー、菅公学生服、河合産業、児島、トンボ、アシックスジャパン、ギャレックス、瀧本、ゴールドウィン、ミズノ、ユニチカメイト、ヒットユニオン、富士商事、田辺の14社の正会員と、旭化成アドバンス、クラレトレーディング、帝人フロンティア、東レ、KBセーレン、東洋紡STC、ユニチカトレーディングの特別会員7社で構成。》