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日本の誇り、再び/PVパリ レビュー(中)/「環境配慮」の提案が活発

2017年09月29日(Fri曜日) 午後3時54分

 欧州は元々、環境配慮意識の高い国と人が多い地域とされる。化学物質の管理規制REACHなど各種規制やルールが策定されていく昨今、「プルミエール・ヴィジョン(PV)・パリ」の出展者や来場バイヤーにもその意識は浸透。その対応や打ち出し、企業姿勢そのものが商いの成否を握ると言っても過言ではない時代に突入しつつある。日本の出展者に対しては、この部分で「明らかに立ち遅れている」との指摘がある。

 「今回は初めてエコとサステイナビリティーを前面に押し出したブースとした」と話すのは瀧定名古屋。無縫製ニット製品、リサイクル原料使いなど展示品を環境配慮寄りに大きく傾けたほか、パネルなどのブース装飾でも環境配慮型企業であることをアピールした。

 「PVでこうした打ち出しをするのは今回が初めて」だったが、来場者数が近年では一番多かったことや、ターゲットにする北欧のSPAの訪問があるなど目算通りの手応えを得た。

 PV出展30回という節目を迎えた小松精練も今回展のブースで環境配慮を強く意識。国産タマネギの外皮の成分をベースに天然原料で染色する環境配慮型合繊素材「オニベジ」▽動物愛護の観点からも注目される新触感スエード「コマスエード」▽建物の補強材として採用が進み、その補強強度が建物改修頻度を減らし、結果的に廃材などを低減できる熱可塑性炭素繊維複合材料「カボコーマ」――などを打ち出すとともに、石庭の苔や緑の植物を模した装飾品でブースイメージを統一し、環境配慮型企業であることを改めてPRした。

 会社方針の一つに「サステイナビリティー」を掲げるデビス・テキスタイルは「グリーナー・ドリーム」という標語を設定し、PVでもその訴求を試みた。軸になるのは無水染色・プリント技術「エア・ダイ」だが、さまざまな要素を組み合わせることを重視した。

 エア・ダイとペットボトル再生ポリエステル、キュプラとオーガニック染色、エコタイプのトリアセテートとエア・ダイなどを掛け合わせることが、「コンバーターとしての優位性」とし、単体の環境配慮ではなく、組み合わせによる訴求力向上を開発、提案のポイントに据える。

 スタイレムは「エコ」の専用コーナーを設けて開発生地を展示した。中国、インド、トルコ産のオーガニックコットン使いを中心に、ペットボトル再生ポリエステル使いなども訴求、「エコの切り口と生地そのもののクオリティーの高さから、注目された」。

 綿織物が主体のショーワは特別に環境配慮を意識したわけではないが、オーガニックコットンや落ち綿使い、キュプラなどへの関心が高まっていることを今回展でも実感したという。