メーカー別 繊維ニュース

台湾繊維産業の戦略/台湾紡拓会・秘書長 黄 偉基 氏/「スマート」「エコ」「機能性」で成長

2017年10月24日(Tue曜日) 午後2時55分

 16~18日に台湾・台北市で開かれたテキスタイル展示会「台北紡織展(TITAS)2017」は、スマートガーメントや環境素材の最新成果が発表され、来場者数も多く、例年以上の盛り上がりを見せた。主催者の台湾紡拓会(台湾の繊維産業連合会)の黄偉基秘書長に、盛況の背景や台湾企業の成長戦略について聞いた。

  ――今年のTITASの出展者数は昨年展に比べ7社多い383社、来場者数は昨年展を千人上回る3万7千人でした。

 世界的なアパレル市況の回復が盛況の背景にあります。今年は輸出が回復し、さらなる拡大を狙う企業の出展が増えました。来年の出展者数はもっと多くなる見通しで、展示面積を3割増やす計画です。

  ――台湾の繊維品輸出は昨年の落ち込み(8%減)から回復しているとはいえ、ほぼ横ばいです。

 1~6月輸出額は49・68億ドルで前年同期比0・3%減、1~7月は58・01億ドルで、0・04%増でした。ただ、台湾からの輸出だけに注目していては見誤ります。ASEAN地域などの海外で、台湾企業が生産規模を拡大しているからです。ベトナムやカンボジアからの輸出が伸びています。

  ――今年1月、米国が環太平洋連携協定(TPP)から離脱しましたが、その後も台湾企業はベトナム投資を続けています。

 この背景には、メードバイ・タイワンの素材へのニーズが拡大していることがあります。拡大の理由は二つです。一つ目は、台湾企業のイノベーションが成功していること。この2年、さまざまな成果がありました。二つ目は、欧米ブランドなどが海外でサプライチェーンのパートナーを探す際、「ビジネス・インテグリティー(誠実さ)」の高い台湾企業を選ぶケースが多いことです。

  ――ベトナムでは、日本企業とのコラボも盛んです。

 その一方、円安がこの2年進んだことで、日本の原料が台湾企業のライバルになっています。半面、一般的に競合と目されている韓国企業は、台湾素材の採用を増やしています。

  ――台湾企業の今後の成長戦略は。

 「スマートテキスタイル・ガーメント」「機能素材」「エコ素材」の三つの追求です。今回のTITASでは、ネットやモバイルの技術を組み合わせた最新のスマートガーメントが発表されました。商品化は近い。環境素材では、原料段階でのイノベーションにより開発したリサイクル糸が注目されていました。

 これら三つを追求することで、台湾企業は今後も成長できると確信しています。