「労働4・0」の時代へ A+A2017 (3)

2017年11月01日(水曜日)

総合化で飛躍的に市場広げる

 欧州では法規制でユニフォームのニーズが細分化される傾向にある。有力メーカーの中には、それらのニーズに対応したユニフォームを投入するとともに、持続的な成長のためにウエア以外の商品も取り扱い総合化する姿勢を鮮明にする。

 ワークウエア「スニッカース」などを展開するスウェーデンのハルタフォースグループは半年前、防炎や帯電防止などを得意とするワークウエアメーカーを買収した。売上高は昨年の1・7億¥文字(C-12032)(約227億円)から今年は2億¥文字(C-12032)(約267億円)を突破する見通し。「法規制が厳しくなるほど市場は細分化され、アイテム数は増える傾向にある」(グループマーケティング部長のアンネ・ニルソン氏)と指摘する。同グループではフットウエアの「ソリッドギア」、工具の「ハルタフォース」など事業の多角化が進む。

 デンマークのマスコットはウエアだけでなくインナーやシューズなど600もの独自商品を含む2万種類ものアイテムを常時約400万点在庫し、納期までに98%は確実に供給できる“ワンストップショッピング”体制を構築している。

 同社のカタログは厚さが4㌢ほどで、一見すると電話帳のようだ。ウエアでジッパーや縫製の不具合があった場合、購入から2年間は交換するというサービス力の高さも、市場拡大の一つの原動力となる。

 LEDで自ら発光する高視認性安全服「ライトフレックス」などを発表し、話題を呼んだノルウェーのヘリーハンセンも総合力を高める。今後は建築と高視認性安全服、シューズの3分野を重点的に拡大する。

 欧州では法規制によって「商品開発で制約が課せられる場面が多々ある」(取締役国際担当パトリック・ファルケンビィー氏)ものの、逆に競合他社が「市場で淘汰(とうた)され、ユーザーにとって良い商品しか残らなくなる」と、高いブランド力と開発力で世界へ販路開拓を進める。

 ドイツのキューブラーは、意外にもワークウエアのみで、近年「売り上げを前年比20~30%で伸ばしている」(マーケティングトップのダニエル・パッシュ氏)勢いのあるメーカー。現状の売り上げ規模は4千万¥文字(C-12032)(約53億円)となる。

 A+A2017では、これまで手掛けていなかった高視認性安全服を前面に打ち出した。国際規格EN ISO20471に準拠にしながらも、蛍光オレンジの差し色にグリーンやブルーを使うなど、他社と一線を画すデザイン性の高さは秀逸。早期に高視認性安全服の売上高を全体の10%にまで高める。(A+A2017取材班)