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特集 18春夏紳士インナー&ソックス(3)/こだわりの商品が続々と登場

2017年11月17日(Fri曜日) 午後4時48分

〈フジボウアパレル/ビジネス特化の商品復活〉

 フジボウアパレルは、ビジネスシーンでの着用に焦点を当てた「BVD」インナー「ビジネスサポート」を復活させる。生地にナイロントリコットを用いることで、切りっぱなし仕様による段差の少なさや快適なストレッチ性といった特長を付与している。18春夏物から再販売する。

 ナイロントリコット(スパンテックス混)がベースとなるが、細繊度糸の採用で、締め付けすぎず、適度なストレッチ性を発現する。形態安定性にも優れており、家庭での洗濯はもちろん、出張先での手洗いでもシワになりにくい。ワイシャツに下着のラインも透けにくい。

 ビジネスサポートは7~8年前に初登場したシリーズだが、同社は「紳士インナー分野はカジュアル化やスポーツ化の流れにあり、売り場ではビジネス向けとはっきり分かる肌着が少なくなってきた」と話し、ビジネスでの着用に特化した商品を再投入することで存在感の発揮を狙う。

 VネックTシャツとVネックスリーブレスをそろえるほか、トリコットのフリーカット素材を用いたボトムスも用意している。

 同社は30日まで「BVDの日キャンペーン」を実施している。BVDが日本で商標の登録を申請した11月1日を起点に展開しているもので、キャンペーンサイトにアクセスして応募すると、抽選で111人に豪華賞品が選べるカタログギフトなどが当たる。

〈グンゼ/「YG」で「完全無縫製」〉

 グンゼは、紳士インナー領域にストレスフリーを浸透させる。婦人インナーで人気を博している“楽”な着け心地(着用感)を紳士にも広げることで市場活性化につなげる。差異化技術である「カットオフ」を前面に、主力の「YG」を軸に深耕を図っていく。18春夏では「完全無縫製」と組み合わせた商品も投入する。

 婦人インナー分野ではハーフトップブラ(ノンワイヤー)をはじめ、リラックス感や楽な着用感を訴求するアイテムが市場を席巻している。一方の紳士は「涼しい」や「暖かい」をうたった商品が飽和状態にあり、市場は盛り上がりに欠いている。ストレスフリーを新たな切り口とすることで、需要の掘り起こしを目指す。

 同社の主力ブランドの一つであるYGは、14春夏に“新生YG”として再デビューを果たして以来、カットオフを前面に打ち出して店頭を作ってきた。カットオフ商品の認知度は着実に高まっており、17春夏の販売でも4月以降に高い伸び率を示した。

 ただ、メンズ&キッズMD部は「着用経験者はまだまだ少ない」とし、見せ方や売り方に変更と工夫を施してさらなる浸透を目指す。18春夏では上位商品も販売する方針で、エジプト綿のカットオフと、接着技術を活用した完全無縫製を組み合わせたトップスの商品化も済ませている。

〈アズ/アウトドア意識が好評〉

 アズの「ブリーズ・ドライ」など、アウトドアを意識したインナーが、既存客層に加え若年層からも支持されている。18春夏に向けてもこの種の商品の提案に力を入れる。九州に四つの縫製工場を持つことを生かし、国産インナーの提案もさらに強化する。

 ブリーズ・ドライは、17春夏商戦で登場した商品。18春夏向けには、吸水速乾性を持つポリエステルに加え、疎水性の高いポリプロピレンを素材として採用し、汗をかいた際の「肌離れ性」を高めた。このため、“サラサラ感”が同社従来品比5倍になったという。

 “サマーアウトドアインナー”として「ブリーズ・ドライ・クール」も今回商品化した。熱伝導率が高いポリエチレンを鞘、ナイロンを芯に配した糸を採用し、接触冷感性を高めてある。スポーツ専門にはこの種の商品があったが、量販、2次卸ルートでは少なかったため、好評を得ているという。

 同社は、大分と熊本に合計四つの縫製工場を持つ。4工場の合計人員は200人。これら工場を生かし、国産にこだわった肌着を「粋肌着」として展開してきた。18春夏に向けては、「高島ちぢみ」や「播州織」を素材に国内自社工場で縫製したステテコなどを、「粋肌着」の“柄あそび”シリーズとして提案している。伝統模様をモダンにアレンジしたシリーズだ。

〈アツギ/夏のロールアップに対応〉

 アツギは、季節感を演出する夏のロールアップに対応するフットカバー「アツギ パー ウォモ」を商品化している。靴から見えにくく脱げにくいのが特長で、かかと立体設計や滑り止めといった工夫が施されている。18春夏シーズンから素材違いの2種類で展開を始める。

 新商品は、パターンにこだわり5枚の生地を縫い合わせた。最も脱げやすいかかと部分の内側にシリコン素材の滑り止めを付け、歩行時や靴の着脱時のズレを軽減する。足の形に合わせて縫い上げており、フィット感にも優れている。

 そのほか、はき口がシームレスであるため、ゴロつきがなく、長時間はいていても痛くなりにくい設計になっている。ビジネスシーンに映えるプレーンとビジカジ向けのデニム調をラインアップ。プレーンとデニム調ともに通常タイプとクッション付きタイプを投入する。

 紳士では「洒落男」も積極提案する。18春夏ではビジネスシーンに適したハイゲージ、つま先がゴロつかないリンキング仕様といった特長を付与している。

〈片倉工業/肌への優しさにこだわる〉

 片倉工業は、肌への優しさをキーワードにした紳士インナーを投入している。市場では合繊インナーだけでなく、コットン肌着の需要も伸びており、優しさを打ち出すことでニーズに応じる。それが「ケアコットン」シリーズで、綿100%でありながら高い機能性も付与している。

 ケアコットンシリーズにはオリジナルの特殊糸を使用している。このオリジナル糸は繊度の違う2種類の綿を組み合わしており、毛細管現象で吸水速乾性を発現する。消臭性とpHコントロール機能を併せ持つほか、毛羽の発生も抑える。洗濯を繰り返しても柔らかな風合いを保つ。

 製品の仕様にもこだわりを見せる。洗濯絵表示を表側に転写していることに加え、肩や腕を動かしやすいラグランスリーブの採用、縫い目を外に出すといった工夫を施す。裾口と袖口は表側に折り返すなど肌当たりの軽減を徹底している。ボトムスのウエスト部は伸びの柔らかいゴムを使用している。

 展開商品は、半袖と九分袖(それぞれ丸首、U首、V首を用意)、ボクサーブリーフなど。

〈ナイガイ/「コンセプト」を拡充〉

 ナイガイが展開する「コンセプト」は、男性の24時間を支えるレッグウエアブランド。17秋冬シーズンは全国の百貨店でフェアを実施しているが、初日で完売した店もあるなど順調な動きを見せている。18春夏は展開商品の幅を広げることで一層の成長を目指すとし、その中でも5本指靴下の充実を図っている。

 5本指靴下は来春夏で品番数を増やす。新商品では親指と人差し指を離すなど特殊形状とすることではきやすくしたタイプを開発している。同社は「人の足をよく観察して商品化した。ちょっとしたアイデアや気付きで、ソリューションの提供を可能にした」と強調する。

 そのほかの5本指靴下では、紳士分野で人気が高まっている足首丈やシューズインタイプを登場させる。口ゴムなしの特許編みでゆったりでもずれにくいタイプ、天然の抗菌防臭効果を持つ笹和紙使いなど幅広い商品をそろえる。5本指靴下は市場に定着しているが、価値のある商品を打ち出すことで存在感を示す。

 男性の24時間のうち、オフタイムに焦点を当てた商品も提案を強める。

〈レナウンインクス/「ダーバン」で肌着など〉

 レナウンインクスは、「ダーバン」ブランドのアンダーウエアと靴下を百貨店市場に投入する。スーツの良さを引き立てる仕上がりの肌着のほか、トータルコーディネートが可能な靴下などをそろえる。素材や機能にもこだわり、18春夏から都市型百貨店を中心に販売する。

 肌着は「スーツと着るアンダーウエア」を基本コンセプトとし、南欧の高級綿を使った細番手糸などを採用する。超ソフト綿100%のVTシャツやシャインベア天竺ボクサーなどを商品化し、暑い夏に備えた「モンスーン」ではキュプラを用いて冷感を付与している。

 靴下は、トレンドに対応するハイゲージのシューズインなど厳選されたコレクションでの展開となる。シルク100%のブルーグラデーションの商品も用意しており、スーツとのコーディネートが楽しめる。モンスーンでは綿・アセテートで接触冷感を加味した。

 同社は「百貨店では靴下などのプライスラインが上がっており、良いものが受け入れられる好機」とし、レナウン本体の「ダーバン」とのトータル展開を狙う。