メーカー別 繊維ニュース

すべては、糸から。/第2回北陸ヤーンフェア(2)/合繊メーカー独自性示す

2017年11月21日(Tue曜日) 午後3時30分

 第2回北陸ヤーンフェアは第1回に比べ出展者が9社増え、22社になった。会場も、広い金沢流通会館に変更するなど勢いを感じさせた。今回展は合繊メーカーが商事子会社を含めほぼ出そろったことが特徴の一つ。実質的な運営を担った蝶理の吉田裕志取締役執行役員繊維第一本部長が、「合繊メーカーは独自性のある原糸を打ち出され、各社の方向性が分かった」と語ったように、違いが分かる展示会でもあった。

 旭化成アドバンスは繊維クッション材「フュージョン」、スパンボンド不織布のスリットヤーン「スラリット」、さらに塩化ビニリデン繊維「サラン」なども出品。キュプラ繊維「ベンベルグ」やスパンデックス「ロイカ」だけではない旭化成グループの素材力を訴求した。

 面白かったのはナイロン発泡糸。きしめんのように紡糸したモノフィラメントで「ブラインドやかばん、手芸用に使われる」(アウター事業部の森林大二第3営業部長)。こうした資材用への関心は高く、北陸産地の幅広い用途展開を裏付けた。

 初出展のクラレトレーディングも水溶性長繊維「ミントバール」、導電繊維「クラカーボ」など同社ならではの独自素材をそろえた。北陸産地への糸売り比率は高くない同社だが、「反応は良い。パンフレットも初日であっと言う間になくなった。新しい素材が求められている」(衣料・クラベラ事業部原糸・テキスタイル部の木村直樹原糸グループ主任)と手応えを示した。

 KBセーレンはポリエステルとナイロンの差別化糸や複合糸「ベリーマ」に加え導電糸「ベルトロン」を訴求するとともに、「資材強化の一環」(原糸販売部の西﨏邦彦原糸販売第一課長)として、高強力ポリアリレート繊維「ゼクシオン」、PPS繊維「グラディオ」など高性能繊維も出品し、幅広い品ぞろえを見せた。

 グループの東邦テキスタイルと共同ブースを構えた帝人フロンティアは新素材を持ち込んだ。ファッション衣料用の丸断面糸による「美影」とW型断面糸使い「美影ドライ」だ。高発色素材である「シルフィル」のポリマーを使用したもので、美影(90デシテックス=T/36フィラメント=F)は丸断面糸で仮撚加工なども工夫。同ドライ(84T/36F)はなま糸使い。糸売りと生地売りの両輪を行う。

 同時に「これまで取引のない企業はまだまだある」(繊維素材本部の門脇秀樹原料部長)として、前回PTT繊維「ソロテックス」に絞り込んだ出品を大幅に広げるなど意欲を見せた。