ベトナム/17年の日系昇給率8.3%/18年は7.5%と予測

2018年01月11日(木曜日) 午前10時57分

 在ベトナムの日系企業による2017年の昇給率は、平均で8・3%だったことがNNAの調査で分かった。昇給率が最も高かったのは繊維業界で、石油・化学・エネルギーや運搬・倉庫などがこれに続いた。18年の昇給については、7・5%前後を予定している企業が多い。

 NNAが17年9月にベトナムに拠点を置く日系企業201社(有効回答)を対象に実施したアンケートでは、17年の昇給率は平均で8・3%だった。前年に実施した調査では、17年の昇給率予想は7%だったが、実際にはこれを上回る昇給率となった。

 ベトナムでは18年1月から、最低賃金が平均6・5%引き上げられる。地域ごとの上昇率は、第1地域が6・1%(月額398万ドン)、第2地域が6・3%(353万ドン)、第3地域が6・6%(309万ドン)、第4地域が7・0%(276万ドン)となる。

 業界別で昇給率の平均値が高かったのは繊維で11・9%。このほか、石油・化学・エネルギーが9・5%、運搬・倉庫が9・4%、鉄鋼・金属が9・3%と高かった。

 従業員の昇給を実施したと答えた企業は全体の95%で、判断材料(複数回答)としては、「本人の成績(あるいは営業成績)」が最も多く155社。このほか、「消費者物価指数・インフレ率」が134社、「出勤状況など勤務成績」が112社だった。17年に賞与を支給した企業は86・6%で、平均で1・6カ月分を支給した。

 17年のベトナムの消費者物価指数(CPI)上昇率は3・53%で、4%未満に設定された政府の目標を下回った。18年のCPI見通しについて財務省は、3・0~3・9%に収まると予想している。

〈人件費上昇はコスト圧縮で対応〉

 各社が支給している手当(複数回答)については、出張手当や残業手当を支給している企業が、それぞれ155社、149社と多かった。福利厚生としては、161社が社員旅行を、132社が食事会を実施していると回答。63社が医療費の補助、29社がスポーツ・娯楽施設を提供していた。

 18年に予定している昇給率は平均で7・5%。人件費の上昇を実感していると回答した企業は91・0%。人件費の許容限度については、「現在の水準」とした企業が41・8%、「現在の水準の1・2倍」と答えた企業が33・3%、「1・5倍」とした企業は16・9%だった。

 今後の人件費上昇の対策(複数回答)については、「業務の効率化によるコスト削減」が最も多く144社。「売り上げ向上」が139社でこれに続いた。「日本人の駐在員を削減する」と回答した企業が48社、「自動化を進める」と答えた企業は53社だった。数は少なかったものの、「国内の他地域に移転」は7社、「他国への移転」は5社、「撤退」と答えた企業も6社あった。労務管理上の問題点(複数回答)では、「優秀な人材の確保」と回答した企業が152社で最も多く、「賃金上昇」が119社、「人材流動性の激しさ」が98社だった。

〔NNA〕