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ユニフォーム素材販売/東京五輪へチャンス到来/2018年 活況の予感

2018年01月23日(Tue曜日) 午後3時48分

 素材メーカー各社の企業ユニフォーム地販売が好調だ。作業服、サービスウエア、オフィスウエア、白衣と幅広い用途で素材の売れ行きの底堅さが聞かれる。2018年に入って、「五輪前に制服を新しくする動きが増えている」との声も多い。今年は17年を上回る活況を予感させる。(橋本 学)

 クラボウ繊維事業部で作業服用途の生地を多く供給するライフスタイル部の商況は17年4~12月まで堅調をキープ。店頭で売れているカジュアルなデザインの流行や多機能化の流れに合った素材をそろえ業容を拡大している。電動ファン(EF)付きウエアの急速な普及も追い風になった。三和二郎部長は今後の見通しについて、「就労者数減を考えれば、劇的に良くなることはないが東京五輪による好影響は出てくるだろう」とみる。

 日清紡テキスタイルも定番の底堅さに加えEFウエア用途の生地販売が業績を後押しする。西山順治テキスタイル事業部長によると「EFウエア用の生地については来夏に向けても既に問い合わせが多く来ている」と話す。定番素材も順調に販売が進む。ワーキングで備蓄アパレルの生産調整が解消し、需要が戻ってきているという。

 シキボウは17年4~12月期は増収増益、3月通期でも前年実績を上回る見通し。夏用の高通気素材で大型別注を獲得したほか、今期からTシャツ、ポロシャツなどのニット素材・製品の販売を始め着実に売り上げを高めた。来期には、EFウエア専用の新素材を投入し、さらに業績を高める。

 東レのユニフォーム事業は上半期(17年4~9月)、作業服、白衣、サービスなど全分野に向けて前年実績を上回った。武田一光機能製品事業部長によると「定番生地の動きは良くないが、差別化原料を使った商材やストレッチ素材が好調」と話す。EFウエア向け素材の売れ行きも良好。「白衣は有力取引先のアパレルの好調に支えられ、サービス分野の動きも悪くない」と言う。

 帝人フロンティアは昨年に比べ在庫調整局面が解消しつつあり、ワーキング用途が堅調に動く。上半期(17年4~9月)では大型の別注があり目標売上高を達成したという。18秋冬に向けてニット素材を拡充する。これまでインナー向けの提案が中心だったが、オフィス・サービス向けのジャケットやパンツ用途にも幅出しする。伊藤敏博ユニフォーム部長は「五輪に向け市場拡大が期待できる」とし、「特にサービス業や鉄道・運輸分野で盛り上がってほしい」と期待する。

 ユニチカトレーディングは17年4~12月、前年比プラスで推移する。企業別注向けが好調。渡辺巧ユニフォーム営業部長は「企業の周年記念による更新案件や東京五輪に向けたモデルチェンジも増えている」と話す。今後の市況の見通しとして「20年までは別注中心に安定した需要が続く」とみる。

 クラレトレーディングのユニフォーム事業の17年12月期決算は増収となったとみられる。ワーキングで前年比2桁%の増収となったもよう。長山孝史衣料・クラベラ事業部ユニフォーム部長は好調の背景を「在庫整理が進みアパレルが作り込みに入ったこと」と分析し、「企業別注など直需も悪くない。モデルチェンジ案件も多かった」と振り返る。