工・商の融合、新展開/ メーカー系商社のいま (6)

2018年03月05日(月曜日)

ユニチカトレーディング

モノ作り機能 追求

 ユニチカトレーディングの衣料繊維事業本部には、原糸やホームテキスタイルなどのマテリアル営業部、スポーツ向けが主力の機能素材営業部、ユニフォーム営業部、レディス営業部の4営業部が属する。売り上げ構成比率は、30%、20%、30%、20%。渡辺巧衣料繊維事業本部長代理兼ユニフォーム営業部長によると同本部の2018年3月期売上高は、上半期が一般衣料市況の低迷が影響して苦戦を強いられたものの、下半期は前年同期並みと少し戻した。

 衣料向けのレディス営業部は苦戦。スポーツ向けの機能素材営業部は堅調。ユニフォーム営業部は東京五輪を控えて市場が活性化しており好調。マテリアル営業部の原糸販売は衣料向けが苦戦し、資材向けは堅調。寝装は堅調だった。

 渡辺本部長代理は「グループ内に原糸から加工までさまざまな工場を有していることが当社の最大の強み」と言う。ここで開発、生産された差別化商品を販売することが同社の役割であり、使命でもある。

 スポーツ分野で売れ行き好調なのが、持続撥水(はっすい)素材の「タクティーム」。ハスの葉形状により、高く長期な撥水機能を有し、展示会などで実演すると感嘆されるという。生地販売を基本にスポーツだけでなくレディースやユニフォーム分野での採用も狙う。

 差別化ポリエステル長繊維「クールアート20」の提案も、スポーツ、レディース、ユニフォームの各分野で強化中。特殊3層構造断面により機能性と快適性を付与したもので、防透け、軽量性にも優れる。短繊維バージョンともいえる太陽光遮蔽クーリング素材「サラブリーズ」も独特の綿タッチと防透け性などが人気を博しており、メーカー系商社として今後もこれら機能商材の拡販に力を注ぐ。

 縫製品事業の拡大もテーマ。基本的に増収基調で推移するが、縫製地はこの7~8年で大きく変化した。以前は中国が9割を占めていたが今はその他アジアが7割となっている。

 最近は企業別注のユニフォームが増えており、編み地のスポーツアイテムやインドネシアでのメンズ・レディースシャツなども拡大中。今後も「コスト面を含め縫製品は拡大していく」考え。その際に重視するのも、「あくまで自社(グループ)生地ありきの縫製品事業」だ。メーカー機能を発揮して商品開発を続け、そこに縫製品を絡めてグローバルに生産、販売する。これが同社の基本戦略であり強み。