帝人GのTPLとTJT/次の増設に向け拡販/資材用ポリエステル好調

2018年03月06日(Tue曜日) 午後4時42分

 【パトゥムターニー県クローンヌン=宇治光洋】帝人グループのポリエステル長・短繊維製造タイ子会社であるテイジン・ポリエステル〈タイランド〉(TPL)とテイジン〈タイランド〉(TJT)は、資材向けを中心に好調な生産・販売が続くポリエステル短繊維を中心に次の増設に向けた準備を進める。堀井哲也TPL社長兼TJT社長は「そのためにも東南アジア内外での拡販が2018年度のテーマになる」と話す。

 TPLは帝人グループのポリエステル繊維の主要銘柄生産が日本から移管されたことで、2017年度は売上高が大幅に増加した。

 特にポリエステル短繊維は不織布用途が好調で、フル稼働の状態が続く。生産移管に伴う需要家認証もショートカットファイバーは全て完了し、コンジュゲートわたも順調に認証が進んでいる。TJTも、原着わたが主力の自動車内装材向けを中心に堅調となり、一般資材用でも販売量が増加した。

 一方、ポリエステル長繊維はTPL、TJTともに衣料用に勢いがない。堀井社長は「タイで生産するポリエステル長繊維で競争力を発揮できるのは、スポーツ衣料用やカーシート向けなどに限られてきた」と指摘する。

 こうした中、同社長は18年度の課題として「ショートカットファイバー、コンジュゲートわた、クッション材『エルク』などで次の増設に向けた準備を進めること。そのためには、さらなる拡販が重要テーマになる」と話す。

 各用途でシェアを高めるために、東南アジア域内・域外いずれの需要をも積極的に取り組むことを目指す。このため4月からポリエステル長繊維・短繊維ともに営業スタッフを増員する。インドネシアなどへの委託生産も活用し、現地供給のニーズに応えることで販売量の拡大を目指す。

 タイでは人件費など労務費の上昇が続いているほか、TPLが立地するパトゥムターニー県クローンヌンには鉄道の延伸工事が進められており、今後はバンコクへの交通アクセスが改善されることで労働力が流出する公算が高い。地域での人手不足が加速する懸念があることから堀井社長は、「省力化・省人化投資やシステム投資も実施する」とし、工場としてのポテンシャルを高めることにも重点的に取り組む。