香港/17年のGDP成長率3.8%/6年ぶり高水準

2018年03月06日(Tue曜日) 午後4時48分

 香港政府はこのほど、2017年の域内総生産(GDP、速報値)成長率が実質で前年比3・8%だったと発表した。政府予測の3・7%を上回り、11年の4・8%以来6年ぶりの高水準を記録した。内需と輸出が好調に推移した。

 17年の成長率は前年の2・1%(修正値)から1・7ポイント拡大した。内需が好調に伸びた。個人消費は5・4%増で、伸び幅は前年から3・5ポイント拡大。11年以来の高い成長率だった。項目別に見ると、食品(3・6%増)、耐久消費財(6%増)、非耐久消費財(6・4%増)がいずれも前年からプラス転換したほか、サービス(4・6%増)も伸び幅が拡大した。

 香港市民以外による香港での消費は1・9%増。4年ぶりにプラスに転じた。中国本土を中心とした香港訪問客の増加を反映した結果と言えそうだ。香港市民による海外での消費は3・8%増。市民の海外旅行は依然旺盛だったが、伸び幅は前年から2・1ポイント鈍化した。

 政府消費支出は3・4%増で、前年から0・1ポイント拡大した。

 投資も回復。域内総固定資産形成は4・2%増を記録し、4年ぶりにプラス転換を果たした。このうち、公営部門によるビル・建築向けの投資が6・1%増え、全体をけん引した。民間部門は1・5%増と7・6ポイントの伸び鈍化。

 民間企業による機器・設備・知的財産権向けの支出は1・8%増え、4年ぶりのプラス。経済見通しの改善が企業の設備投資を押し上げたとみられる。

〈輸出も堅調〉

 財貨(モノ)の輸出入も上向いた。財貨輸出は5・9%増となり、伸び幅は前年から4・3ポイント拡大。財貨輸入も6.9%増で、6・2ポイントの拡大だった。世界での貿易需要の高まりが背景。

 サービス輸出は3・5%増とプラス転換。観光関連が1・2%増と4年ぶりにプラスに転じたほか、金融サービス(4・4%増)、運輸(7・1%増)も好調だった。サービス輸入は1・8%増で、製造サービス(5・4%減)が足を引っ張った。

 GDPに対する寄与度を見ると、財貨輸出が9・6ポイント、個人消費が3・6ポイント、サービス輸出が1・1ポイント、域内総固定資産形成が0・9ポイント、政府消費が0・3ポイントの押し上げ要因。サービス輸出は2年ぶりにプラスの寄与となった。一方、財貨輸入がマイナス11・6ポイント、サービス輸入がマイナス0・4ポイントだった。

 第4四半期(10~12月)は成長が鈍化した。

 第4四半期の成長率は前年同期比3・4%。第3四半期(7~9月)から0・3ポイントの鈍化となり、17年の四半期別では最も低い成長率だった。前四半期比の成長率は0・8%。

 四半期別で見た17年の成長率(修正値)は、第1四半期(1~3月)が4・3%、第2四半期が3・9%、第3四半期が3・7%だった。

 第4四半期は構成する7項目全てがプラスだった。このうち個人消費が6・3%増、財貨輸出が3・4%増、財貨輸入が5・4%増、サービス輸出が4%増、サービス輸入が0・6%増など。前四半期と比べた伸び幅は個人消費が横ばい、財貨輸出入とサービス輸入は鈍化した。域内総固定資産形成は4・7%増となり、プラスに転じた。

〈今年3~4%へ〉

 香港政府の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は財政予算で、現在の経済情勢を踏まえ、18年のGDP成長率予測を3~4%に設定した。好調な労働市場を受けた消費の高まりや企業の投資拡大、世界経済の流れなどを考慮したと説明した。

 消費者物価指数(CPI)は2・2%上昇するとみている。経済成長に伴い、インフレ圧力がやや高まると指摘した。

 政府は、18~21年の年間経済成長率が実質で3%、総合CPIが2・5%の上昇になるとそれぞれ予測した。

 香港メディアによると、人民元換算した香港の17年のGDPは2兆1529億5500万人民元となった。深センの2兆2438億3900万元を下回り、初めて深センに抜かれた。

〔NNA〕