ANEX への 道~不織布の時代へ~ (3)

2018年03月12日(月曜日)

ダイニック

展示会皮切りに提案強化

 ダイニックは日本の不織布産業を切り開いた企業だ。1956年に欧州の設備を導入し、不織布事業へと進出。以来60年以上にわたって多彩な技術を組み合わせた“個性派”の製品を業界に届けてきた。2次・3次加工を含めた開発力が大きな武器となっており、今後も技術を生かした商材の提案を続けていく。

 約100年前となる1919年に京都・西陣の地で創業(当時の社名は日本クロス工業)した。不織布事業に乗り出した当初は衣料用の接着芯地などを中心に取り扱っていたが、カーペットや自動車内装材、フィルター関連へと展開領域を順次広げていく。

 2014年2月に雪害に遭った埼玉工場(埼玉県深谷市)は安定供給体制を既に整えており、自動車内装材やカーペットが堅調な動きを見せている。海外についてはインドネシアのダイニックTPCをはじめ、中国とタイにも拠点を持つなど、グローバル生産体制を構築している。

 そのような同社を支えるのが開発力(機能付与)。多孔質化によって比表面積を拡大する吸拡散技術や生乾き臭などを抑える抗菌防カビ技術は家電用フィルター分野で高い評価を獲得する。そのほか、滋賀工場(滋賀県多賀町)に評価試験ルームを保有しているため、フローリング裏材の吸音性能などが自社内で検証できる。

 同社には七つの事業があり、その水平展開も同社を特徴付けていると言える。例えば、表面仕上げをはじめとするコーティング技術を核に、不織布技術やシート成形技術、エンボス技術などの融合が可能で、不織布と他素材をラミネートしたハイブリッド製品も市場に投入している。これらの強みを生かして新規用途開拓も進めるとし、介護や環境関連分野に視線を送る。

 今回の「ANEX2018」では、高度な商材開発力だけでなく、試験評価技術などについても積極的にアピールする。同社は「雪害の影響で開発品の打ち出しが遅れてしまった部分がある」とした上で、「ANEX2018への出展を皮切りに商材の提案を強めていきたい」と力を込める。

(毎週月、木曜日掲載)