グンゼ・ハノイ/欧米向けにも提/ベトナム生産のミシン糸

2018年03月12日(月曜日) 午後4時22分

 2016年にグンゼがベトナムに設立したミシン糸製造販売会社、グンゼ・ハノイは、現地日系企業に加え、欧米へ輸出する現地企業への販売を強化する。同社工場では、17年4月から稼働している仮撚り・合撚設備に加え、チーズ染色設備も今年1月から本格稼働した。

 グンゼ・ハノイは、グンゼの全額出資子会社。岡山県の津山工場、インドネシアのグンゼ・インドネシア(1991年設立)、中国の上海郡是通虹繊維(97年設立)、バングラデシュのグンセ・ユナイテッド(14年設立)に次ぐ五つ目のミシン糸製造販売拠点で、資本金は330万ドル。これで土地建物を取得し、設備にも「資本金と同程度の額」(岡修也取締役)を投じた。チーズ染色機は22台あり、月産能力は100トン。5年後のフル稼働を計画する。従業員は50人だが、フル稼働体制が整った段階で200人以上になるという。

 生産品種は、ポリエステル長繊維ウーリー加工糸「ポリーナ」、ストレッチ性のあるナイロン長繊維強撚糸「玲玲(リンリン)」、ポリエステル短繊維100%糸「グンゼスパン」。ポリエステル長繊維100%「グンゼポリエステル」の生産も予定する。販売を強化するために昨年7月、ホーチミンに事務所を設けて営業員を2人配置するともに、保管倉庫も借りた。

 現在はベトナムの日系企業へ販売しているが、欧米へ輸出する現地企業への提案も進めている。設立後27年の歴史を持つインドネシアの拠点が欧米のアパレルメーカーにも認知されおり、インドネシアで行っていたことがベトナムでも可能になったとアピールする。バングラデシュの拠点も同様の提案を行っている。

 日本の顧客に供給するためにこれまで、中国拠点から長繊維ミシン糸の一部を、インドネシア拠点から短繊維ミシン糸の一部を輸入していた。現在、長繊維はベトナム、短繊維はバングラデシュの拠点からの輸入に切り替えつつある。

〈増収傾向が続く/グンゼ 繊維資材事業〉

 グンゼの繊維資材事業の拡大が続いている。2018年3月期も前期比「数%の増収」(岡修也取締役)になりそうだ。バングラデシュでのミシン糸製造販売が伸びているため。

 バングラデシュのさらなる伸びに加え、ベトナムでのミシン糸製造販売が本格化したことで、来期も増収になると見込む。同事業の売上高はリーマン・ショック時を底に、右肩上がりで推移しているという。

 バングラデシュのグンゼ・ユナイテッドは、協力工場で仮撚り・合撚したミシン糸を、自社工場で染色し、主に現地企業へ販売している。月産設備能力は200トンで、実生産量も60トンを上回る規模へ拡大した。バングラデシュの生産、販売の規模拡大に加え、中国の上海郡是通虹繊維が「健闘した」ことも、18年3月期の繊維資材事業の増収に寄与する。上海郡是通虹繊維は、ミシン糸の仮撚り・合撚を自社工場で、染色を協力工業で行っている。