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特集 メディカル・介護ウエア2018(2)/2018年の注目商品/現場の要望、かなえる一着

2018年03月20日(Tue曜日) 午後3時12分

 メディカル、介護ウエアは2018年もデザインや機能性にこだわった商品がそろった。ブランドとの協業や、商標のロゴを作り、認知度アップを狙う企業もある。17年のヒット商品を織り交ぜながら、18年の最新商品を紹介する。

〈「ジップスクラブ」ロゴ作製/フォーク〉

 フォークは「ジップスクラブ」のブランド化に乗り出す。今季からロゴを作製し、ウエアの織ネーム部分と製品の袋に付けてブランドの認知度を高める。

 スクラブは「GENKIシリーズ」に男女ペアで着ることができるラインを投入する。蒸れを逃がす効果がある素材「イリアスマスト」と伸縮性が高い東レの「アゼアミニット」を使った。ターコイズとダークネービー、サックスとダークネービーのバイカラーの組み合わせで提案する。米国の医療現場を支える「ディッキーズ」のスクラブも堅調で、引き続き力を入れる。

 今季は工業洗濯に対応したパンツも打ち出す。ポリウレタンを使わずに高い伸縮性を持たせた生地を採用、スクラブに合わせやすいシルエットになっている。

〈華やかさ加えた一着/サンペックスイスト

 サンペックスイストはオフィスウエア「グロウ」の華やかなエッセンスを加えた新しいナースウエア「グロウイングナース」を打ち出した。

 オフィスウエアに使われるスカーフの要素を取り入れ、幾何学柄を襟元部分に採用した。スカーフを巻いているようなイメージで後ろ姿も美しいデザインカラーと、すっきり見えるノーカラーの2タイプをそろえる。生地は吸汗速乾、伸縮性が高い「ストレッチツイル」を採用した。

 カラーはデザイン襟タイプが白ベースのピンク、ブルー、ベージュの3色展開、ノーカラータイプはピンク、ブルー、ベージュ(全て白ベース)。

 ナースパンツは、軽量で防透性が高い素材「ラチネダブルクロス」を使ったタイプが人気。18年はサイズ展開を広げて提案する。

〈「動体裁断」シリーズ登場/アプロンワールド〉

 アプロンワールドはメディカルウエアの新商品「フォー ディメンジョン モーション カッティングシステム ウィズ リアン」シリーズを発売した。「動体裁断」を採用、ストレスフリーで快適な動きを最大限に引き出す。

 動体裁断は人体と皮膚の解剖分析と衣服理論の相乗化により着衣時の動きやすさを追求した衣料設計技術で、医療用ウエアの導入は初めて。「王道の看護衣スタイルにスポーツウエアレベルのストレスフリーで快適な動きを実現した」と同社は自負する。

 肩の突っ張り感の軽減、腕の可動性の向上、腕を上げた際に裾が持ち上がりにくいなど現場のハードワークを快適にサポートする。新素材の「リアン」は柔らかく軽量、伸縮性に富んだニット素材。フィット感とシルエットの美しさを実現する。

〈資生堂とウエア開発/ナガイレーベン〉

 ナガイレーベンは1月、資生堂と協業したナースウエア「ブライトデイズ」を投入した。ナガイレーベンのナースウエアの開発力に加え、色彩研究の実績がある資生堂のノウハウを生かした。

 アイテムはチュニックとワンピース計3型で、日本人の顔色を美しく見せる「レフ版効果」があるボルドーやコーラルといったカラー4色をそろえた。素材には制菌加工を施し、制電、防汚、接触冷感など機能性も高めている。クリニックをメインターゲットに初年度は1億円の売り上げを目指す。

 看護師を「モノ」と「コト」の両面で応援するため、資生堂とタッグを組んだビューティー講座もスタート。2月に開かれた1回目の講座には24人が参加し、スキンケアや時短メーク方法をプロから学んだ。

〈ポロシャツの新定番/アイトス〉

 アイトスの「ペップ」7668シリーズは、介護ヘルパーに最適なポロシャツの新定番として打ち出したもの。カラーバリエーション豊富で、ケアワークにうれしい機能が豊富。優しくフェミニンなボディーラインが魅力で、収納力のあるサイドポケットや作業時に邪魔にならないバックサイドポケットが付いている。

 サイドポケット半袖ポロシャツ(本体価格5500円)は、14色ぞろえなので、部署別に色分けしやすい。バックサイドポケット付半袖ポロシャツ(4600円)は、ベージュ、サックス、ブラウン、ピンク、オレンジの4色。

 いずれのアイテムにも、吸汗速乾、帯電防止、UVカットなどの多機能を備えたポリエステル90%・綿10%混素材を採用した。脇には、消臭テープが付いているので、汗をかくシーズンでも安心できる。

〈優しい印象のチュニック/セロリー〉

 セロリーは「アイフォリー」から、より女性らしく着こなせる「レディースチュニック」と着る人・見る人みんなに優しい「チュニック」の2デザインを打ち出す。

 カラーもナチュラルなブラウン・ベージュでより優しい印象を与えてくれる。

 前かがみでも胸元の開きが気にならない工夫▽下を向いた作業でも邪魔にならない襟デザイン▽腕を上げても裾が上がらない立体パターン▽抜群の収納力の大型ポケットなど、多彩なケアシーンで活躍できる機能性が充実する。

 ほかにもケアカーディガンは、ジャケット感覚で着こなせ、前かがみになったり、腕を上げたり伸ばしたりのハードなケアワークに対応するため、こだわりのディテールを搭載。“セロリーらしい”機能やカラーの商品群をそろえる。

〈スポーツ工学で負担軽減/住商モンブラン〉

 住商モンブランの「アシックス」は、アシックスのスポーツ工学に基づいた、機能と機動性に優れるメディカルユニフォーム。アシックス独自の特殊カッティングで、体にかかる負担を軽減した。

 アイテムは、スクラブ(本体価格7千円)、ポロシャツ(4800円)、ジャージー(7200円)、パンツ(5600円)で、いずれもポリエステル100%製。ポロシャツには杢(もく)調素材を採用し、カジュアルな雰囲気を演出した。6色のカラーバリエーションから選ぶことができる。

 花柄が特徴の「ローラアシュレイ」シリーズには、新しい商品群を追加した。ラインアップが豊富になり、同シリーズの幅広いファン層への提案が可能になった。2017年には、ユニセックス向けのオーウエン柄を追加した。

〈機能と高いデザイン性追求/明石SUC〉

 明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC)は、「ルコックスポルティフ」のケアウエアで、ドライメッシュ杢を使ったニットシャツが人気。きちんとしたイメージのボタンダウンシャツ(UZL3052)と、かわいらしいショールカラー(UZL3051)の2タイプをそろえる。

 工業洗濯に対応し、収納性や機能性だけではなく、こだわりのカッティングを採用。腕の動きをサポートするパーツなどに同系色の無地素材で配色をすることで、機能がはっきりと見えるだけでなく、視覚効果ですっきり見せる。

 昨年9月に発表したジャカードのドット柄シリーズも注目の商品。施設の多様化でカジュアルな着こなしを求める傾向の中、スポーツブランドならではの機能、デザイン性で市場での存在感を高める。

〈「ミッシェルクラン」投入/チトセ〉

 チトセはメディカルウエアに新ブランド「ミッシェルクラン パリ」を投入する。新シリーズは、ジャケット、スクラブ、ワンピース、ドクターコートなど11型を展開する。カラーは淡いピンクやベージュをそろえ「こういうのが欲しかったという声も多い」(阿部陽一社長)。

 ジャケットは襟や袖の裏地にストライプのパイピングを施し、細部にまでこだわる。ストレッチ、防透性が高い素材を採用し、機能面にも配慮した。ファスナータイプのスクラブは男性、女性用ともに用意し、チームで着用できる。

 ミズノと協業するウエアも型数を増やし、選択の幅を広げる。スポーツブランドの知見を取り込んだウエアで、吸汗速乾、伸縮性に優れるため、リハビリ現場を中心に採用実績を伸ばしている。

〈重ね着できるジャケット/ヤギコーポレーション〉

 ヤギコーポレーションはメディカルウエアブランド「リゼルヴァ」で、スクラブやチュニック、ワンピースなどの上に重ね着できるライトジャケットを提案する。カーディガンに代わる羽織りアイテムとして目新しさを出した。

 カラーはブルー、ピンク、ネービー、ホワイトの4色展開。どのようなコーディネートにも合わせやすい洗練されたデザインで、トリコット素材の適度な伸縮性と、工業洗濯に対応する機能性を持つ。

 2017年のヒット商品は、制菌加工や吸汗速乾、帯電防止機能を備えたナースジャケット。ギンガムチェック柄をあしらった女性らしいデザインが好評だ。「患者に良い印象を与えるツールになるユニフォームは、医療や介護現場では重要」と開発を進める。

〈現場の声を機能に反映/トンボ〉

 トンボの「キラク」ケアワークウエアシリーズは、ボディーラインが気にならない安心感に加え、着心地が良く、耐久性のある素材を使ったシリーズ。お尻が隠れる丈といった現場の声を取り入れた機能を満載している。

 ケアワークシャツは脇をネービーで切り替えすっきり見せるデザイン。ケアスクラブは元気の出るビビットカラーで、屈んでも気にならないように襟元に胸当てを付けた。

 ベーシックなグレー杢にビビットカラーがポイントの新作ジャケット(品番CR176)は、着るシーンを選ばず、ちょっと羽織るのに便利なアイテム。軽くてソフト、程よい膨らみで安心感のある素材を使い、販売が好調だ。

 今年は在庫を十分積み増し、供給力を強化。素材混率と編み方を工夫し特許を取得したニット製の患者着は、今月から供給を本格化している。

〈新しいジャージースタイル/シーユーピー〉

 介護ウエアでは、ポロシャツ・チノパンスタイルが主流になってきているが、現場からは動きやすいジャージースタイルの要望もまだまだ多いのが現状となっている。

 シーユーピーの「プロフィーリング」PJ342シリーズでは、シルエットや素材にこだわることで、いかにも介護スタッフのジャージというイメージを払拭。見た目と作業性を両立できる新しいジャージースタイルを追求した。

 プロフィーリングの中でも、一格上で高級感のあるデザイン、カラーの「アイナ」シリーズは「価格でなく、施設のイメージに合っていることを理由に採用するケースが増えている」(田原正彦社長)と販売が堅調。新しい施設のイメージを発信したいユーザーにとって選びやすい商品ラインアップをそろえる。

〈ニュアンスカラーで魅せる/オンワード商事〉

 オンワード商事はメディカルウエアブランド「ラフィーリア」でナース向けのジャケット「クチュールルック」シリーズを提案する。肌触りの良い素材や、着心地の良いパターン設計にこだわった。医療機関で着るウエアという点を踏まえ、患者や家族に与える印象にも配慮している。

 これまでのメディカルウエアにはなかったファッションアパレルならではのニュアンスカラーが特徴。ホワイト×センシティブローズ、ホワイト×ミントの配色が光る。襟裏の配色やパール調のボタンなどデザインのポイントを上半身に置くことで、顔回りを明るく見せた。2017年の商品では「ノーブルネービー」シリーズのジャケットに引き続き力を入れる。縦型の胸ポケットが「携帯端末が落ちない」と好評という。

〈好感度高いボーダー/ボンマックス〉

 ボンマックスは介護ウエアブランド「ナチュラルスマイル」で、2017年に続き、ユニセックスなボーダーカットソーに力を入れる。性別を選ばず、日常でも着用できる爽やかさが受け、人気アイテムに成長している。カラーはグリーン、ネービー、オレンジ、ピンクの4色展開で、重ね着にも映える。

 デザインだけではなく、機能性も重視した。アームホールに縫い付けた消臭テープや両脇のスリットなどは現場からの声を取り入れた。左胸のポケットの内側にはペンを収納するループも付け、忙しい介護現場にも対応する。

 このほか、動きやすいストレッチパンツシリーズも好調に動く。中でもシルエットが美しいスキニーパンツが若い女性を中心に人気で、引き続き商品展開する。

〈安全、安心へのこだわり/ミドリ安全〉

 ミドリ安全は、看護師が安全に、そして安心して働けるように機能性にこだわったチュニック、スクラブ、パンツを展開する。腕を360度、どの方向に動かしてもストレスを感じない立体裁断方法を採用。スクラブは着脱しやすいほか、かがんだときに胸元が気にならないカッティングに。パンツは足さばきをサポートするマチを入れ動きやすくした。カラーも豊富でスクラブはネービー、ワインなど12色展開。

 展示会で好評なのが、腰への負担を軽減する「楽腰パンツ」。患者を抱き起したり、かがむ動作を繰り返す医療現場では、腰痛ベルトを付ける人が多いが動いている途中でずれてしまう課題がある。楽腰パンツは、腰部を保護するベルトとパンツが一体になった画期的な商品で、腰痛ベルトの課題だったずれを解消した。