アジアの繊維産業

2018年03月28日(水曜日)

スマート化 とアジアの繊維産業

 東南アジアの大都市を歩くと、多くの人がスマートフォンを片手にインターネットにアクセスする姿が目に飛び込んでくる。ITの進歩と普及は、先進国と新興国という壁をやすやすと飛び越える可能性を示すものだろう。文字通り、国境を超えて人と人、企業と企業のネットワークをフラットに結び付け、双方向の情報伝達・交換が行われる時代になった。

 こうした技術革新とネットワークの高度化・高速化は繊維産業の未来にも大きな影響を及ぼすことは間違いない。従来、日本を含む先進国は新興国に生産拠点を移すことで、現地の安い労働力を利用することで国際競争力を維持してきた。しかし近年、アジアの新興国の経済発展と人件費上昇は、こうした旧来のビジネスモデルを不可能にする。アジアでのモノ作りも、高付加価値化など高度化が不可欠となった。そうした時代の要請を実現するのもまた、最新のIT活用だろう。IoT(モノのインターネット)といった新技術が、アジアの繊維産業を大きく変える可能性がある。

 今回の特集(28、29日付)では、アジア各国の日系企業や現地経済の動向を紹介しながら、新しいネットワーク技術がもたらす日本とアジアの繊維産業の変革の可能性についても考える。