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ANEXへの道~不織布の時代へ~(9)/アクシス/ベトナムから付加価値PPSB

2018年04月02日(Mon曜日) 午後2時14分

 ポリプロピレン・スパンボンド不織布(PPSB)を生産・加工するアクシス(東京都千代田区)はベトナム・ダナン工場で生産する付加価値PPSBの開発と提案に力を入れている。主力事業であるスーツ袋、アパレル製品用ショッピングバッグ、寝具用袋などの加工事業に加え、産業資材・生活資材分野を新たな収益基盤にしようとしている。

 自社工場でのPPSB原反生産を始めたのは2015年4月。それまで外部調達に頼ってきたPPSBの一部を内製化し、非アパレル分野を狙った原反販売事業と最終製品OEM事業に乗り出した。

 年産2千トンで稼働を始めてから3年。稼働率は8割を超え、フル稼働も射程内に捉える。ダナン工場の原反販売事業の17年度(18年6月期)売上高は前期比50%増になる見込みと言う。

 外部協力工場で縫製するOEM事業がマスク、防護服、キャップなどで広がるほか、屋上防水基材用途が収益基盤となっている。

 こうした事業はレギュラー品を使った商流だが、三輪信一郎専務は「フル稼働に至らなくても利益を確保できる事業にしたい」と、付加価値品の比率向上を見据える。

 現状、抗菌性・難燃性を持たせたPPSBやジャガイモ由来の成分を30%使用したバイオマスタイプ、柔軟性とストレッチ性を備えたPPSBを開発しており、有望な用途に提案している最中。テスト段階に入る付加価値品もある。

 抗菌・難燃タイプは医療施設に使われるカーテン用途を想定しており、特に採用が広がる欧米向けで提案に力を入れている。柔軟性・ストレッチ機能品は立体マスクの耳部分や貼付薬用基布資材への拡販を期待する素材で、世界的にも例が少ない技術だけに、「ANEX2018」でも特に強調して訴求する予定。

 4月以降に特恵関税制度適用品目から中国産不織布が除外されることを受け、同社ではベトナム生産への切り替え需要が高まると見る。こうした追い風を高い品質と付加価値で取り込む考え。17年12月には画像認識技術を使った欠点探知機を導入。品質の維持・向上を図っている。