東レ香港/製品提案力、QRの強化へ/17年度は2桁%増収

2018年04月19日(Thu曜日) 午前10時54分

 【香港=岩下祐一】東レ香港(THK)は、製品提案力の強化と最適地生産、生産リードタイム短縮の三つに取り組み、事業のさらなる拡大を図る。同社は複数の縫製工場を運営し、東レの糸を軸にニット生地、ニット製品のOEM/ODMを手掛けている。2017年度業績は、厳冬により顧客の冬物が好調だったことに加え新規商品の生産が始まったことが功を奏し、前年に比べ2桁%増収だった。

 中国主力工場のTHKアパレル(中国・広東省珠海市)では16年秋から立ちミシン生産を本格化し、小ロット・多品種、短納期対応を強化している。これが新規商品の生産の受注につながった。

 今後の重点課題は、製品提案力の強化と最適地生産、生産リードタイム短縮の三つ。

 製品提案力の強化では、従来の機能性テキスタイルの開発による縫製品の提案からさらに一歩進め、具体的な着用シーンなど商品コンセプトまで踏み込んで企画提案していく。

 最適地生産では、自由貿易協定(FTA)などを活用し仕向け地で輸入関税が免税となる生産地での生産を増やす。具体的には、バングラデシュ、ベトナム、インドネシア、中国の生産拠点を使い分ける。米国向けでは、アフリカと中米での生産を検討していく。

 生産リードタイム短縮では、工場の高度化を図る。雁子敏一・副董事長は「追加生産に対し、いかに短納期で出荷できるかが課題。2週間以内が理想」と話す。立ちミシン生産を導入し、ロット流し生産から1枚流しに変更したTHKアパレルは、小ロット・多品種、短納期のほか、不良品の早期発見や生産効率の向上を実現している。こうした縫製の新技術を今後も積極的に導入する。

 09年から進める縫製地のASEAN地域シフトは今後も進める。一方、中国は「中国、日本、韓国向けの短納期に必須のため、維持していく」(雁子副董事長)。THKアパレルの従業員数は現在約1600人で、昨年から横ばい。